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部位別がん基礎講座

肺5がん

※株式会社法研からの情報提供により掲載しております。
以下の掲載については、本事業において内容を保証しているものではありません。

【検査】リスクに応じた検査を定期的に受けよう

この組み合わせでステージが決まる
肺がんは、がんのタイプによって大きく2つに分類され(下図)、治療法が異なります。

小細胞がんは、進行が早く、転移しやすい一方、抗がん剤がよく効くので、最初から抗がん剤治療が中心となります。
非小細胞がんはできるだけ手術で根治を目指しますが、進行度によって治療法はいろいろです。
進行度は次の「T」「N」「M」の3つの要素の組み合わせで決まりI~IV期のステージに分類されます。

手術ができる非小細胞がんのステージは、大まかにいってI、II期とIII期の一部です。体力がないなどの理由で、手術可能なステージでも手術できない人には放射線治療が行われたり、進行したがんには抗がん剤治療が実施されます。状況によっては放射線と抗がん剤治療を併用したり、術後に抗がん剤治療を行うこともあります。
【 がんのタイプによる分類 】肺がんは組織のタイプによって治療法が異なります。
小細胞がん
小さな細胞がぎっしり集まったタイプで、肺がん全体の約15%を占める。進行が早く、転移しやすい。ほかのタイプと異なり、抗がん剤がよく効く。
非小細胞がん
右にあげた3タイプの総称。発生しやすい部位や進行の仕方などはそれぞれ異なっているが、治療方針は共通していて、手術で肺葉を切除するのが標準治療。
● 扁平上皮(へんぺいじょうひ)がん
中心型肺がんの代表的なタイプで、肺がん全体の25~ 30%を占める。喫煙との関係が非常に深い。早期に発見できれば治る可能性が高い。
● 腺がん
末梢型肺がんの代表で、肺がん全体の50%以上を占める。非喫煙者や女性に多く、近年、増加している。
● 大細胞がん
ほかのタイプの特徴を少しずつ併せもつ分類困難なタイプ。
早期の非小細胞がんなら「手術でがんを切除する」
● 基本は肺葉切除
非小細胞がんのある肺葉全部と周囲のリンパ節を切除する「肺葉切除」が標準治療です。以前は、肩から胸にかけて30cmほど切り、肋骨を切断していましたが、現在は、脇の下を10cm程度切開して肋骨と肋骨の間から肺葉を切り取るので、開胸手術といってもからだへの負担は少なくなっています。通常、手術時間は2~3時間、入院は10日程度です。
● 胸腔鏡下で行うことも
早期なら、傷が小さく、術後の痛みも少ない、胸腔鏡を使った手術も可能です。胸に1~2cmの孔あなを数カ所開けてそこから手術器具を入れ、モニターの画像を見ながら肺葉とリンパ節を切除します。
● 超早期なら縮小手術が可能
きわめて早期の非小細胞がんの場合、縮小手術が選択できる場合もあります。肺葉切除より切除範囲が小さいので、術後の呼吸機能低下が抑えられ、手術によるからだへの負担も小さくてすみます。縮小手術には、「区域切除」と、「部分切除」があります(右図)。がんの大きさや場所など縮小手術が行える条件は限られるので、主治医とよく相談しましょう。
肺葉切除
▲肺葉切除
肺は右側が上中下の3つ、左側が上下の2つの肺葉に分かれている。肺葉切除は、がんがある肺葉全体と、周囲のリンパ節を取り除く。
区域切除・部分切除
▲区域切除・部分切除
区域切除は肺葉の一部、がんがある区域だけを切除する。部分切除は、がんの周囲に1cmほどの余裕をとって楔形に切り取る。
手術が難しいときは「放射線治療」
● からだへの負担が少ない
X線を照射してがん細胞を破壊する方法で、手術よりからだへの負担が少ないのが長所です。最近は、がんのある部位を狙って重点的に照射する「定位放射線治療」が普及してきました(右図)。2方向から照射する一般的な方法より、健康な組織へのダメージが抑えられます。
● 転移を防ぐために行うことも
小細胞がんに対しては、抗がん剤治療後、脳転移を防ぐ目的で脳への照射を行うこともあります。
がんを重点的に狙い打つ定位放射治療
▲がんを重点的に狙い打つ定位放射治療
装置がからだの周囲を回転し、多方向からがんのある部位に、ピンポイントで放射線が照射される。
がんの増殖を抑える「抗がん剤・分子標的治療薬」
● 一般的な抗がん剤治療
プラチナ製剤と呼ばれる薬と、その他の抗がん剤が、組み合わせて用いられます。使用する薬や治療期間は、本人の年齢や体力、がんのタイプなどから決められます。たとえば非扁平上皮がんでは、「ペメトレキセド」の効果が高いといわれています。抗がん剤治療は一般に、3~4週間を1サイクルとして4~6サイクル行われます。多くは点滴で行われ、最近は外来でも受けられるようになってきました。
● 分子標的治療薬を使った治療
抗がん剤とともに分子標的治療薬が、非小細胞がんの治療の中心となりました。分子標的治療薬は、がんの細胞だけを攻撃する新しいタイプののみ薬で、その1つである「ゲフィチニブ」は、EGFRという遺伝子変異がある人に効きやすいことがわかっています。この遺伝子検査をして、変異の有無を確認したうえで使用することが、推奨されています。
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情報提供元:法研
本ページの掲載内容は、2011年時点の情報です。
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