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治りにくい肺がん、早期発見がとても大事

肺がんは、日本のがん死亡者数の1位で、その数は年々増えています。
男性に多いがんで、これは世界的にみて高い男性の喫煙率に関係しています。男性の喫煙率は減少傾向ですが、2019年でも27%と高く、これはG7などの主要先進国でもフランスに次いで2番目に高い値です(OECD Health Statistics 2019)。喫煙者は非喫煙者と比べて男性で4~5倍、女性では2~3倍肺がんになりやすく、たばこを吸い始めた年齢が若く、吸う量が多いほどそのリスクが高くなります。受動喫煙(周囲に流れるたばこの煙を吸うこと)も肺がんのリスクを2~3割程度高めます。肺がんは、死亡数が罹患数に近いがんで、治りにくいがんと言えます。治癒率も改善してきておりますが、治療が難しいがんであることに変わりはありません。早期発見がとても大事です。

肺がんは、小細胞がんと非小細胞がんに大別され、治療の方法も違います。小細胞がんは肺がんの約15〜20%を占め、増殖が速く、脳などに転移しやすい悪性度の高いがんです。ただ、非小細胞がんと比べ、抗がん剤や放射線治療が比較的効きやすいタイプです。非小細胞がんはさらに、腺がん、扁平上皮がんなどに分類され、治療の方法はいずれも基本的には同じで、手術が中心になります。
図:肺の構造と名称
図:肺の構造と名称
肺がんの症状には、治りにくいせきや胸の痛み、息切れ、血痰、声のかれなどがありますが、進行しないと症状が出ないことも普通です。肺がんは手ごわいがんの代名詞です。禁煙と早期発見が、とても大事です。

肺がんの検診は、胸のエックス線が一般的です。50歳以上の喫煙者は、痰を調べる「喀痰細胞診」と呼ばれる検査を追加で受けるとよいとされています。エックス線やCT(コンピューター断層撮影)で肺がんが疑われた場合、痰をとったり気管支内部を内視鏡で見たりして、がん細胞の有無を検査します。

非小細胞がんの手術では、肺の3分の1から半分を切り取る肺葉切除が基本です。最近では、早期のがんでは、ピンポイントの放射線治療でも手術と同じような治療効果が出ています。ある程度進行した場合、抗がん剤に放射線治療を組み合わせて治療を進めます。がんの遺伝子を調べて使用する分子標的治療剤が一般的になり、さらに免疫療法である「キイトルーダ」や「イミフィンジ」は、進行がんの治療を劇的に向上させました。しかし、一番早期の1期でも、手術後や放射線治療後に1~2割の患者さんが再発してしまいます。
小細胞がんは、抗がん剤と放射線治療を組み合わせます。転移しやすいため、脳に転移がなくても、予防的に放射線治療をかけることも少なくありません。
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