働き続けながら「がんを治療しよう」と思ってほしい
定期健康診断で要精密検査と診断された人には、社内でイエローペーパーと呼んでいる受診確認用の黄色い紙を配布し医療機関受診を義務付けています。それでも検査だけで、がんを防ぐことは不可能。がんと診断されても、治療を続けながらいきいきと働いている社員が少なからずいます。
がんだけに向けた施策ということではありませんが、当グループは病気を抱える社員の事情に添ったサポートがしたいと考え、多様な制度を設けています。その一つにたとえば「ライフサポート有給休暇制度」があります。これは未消化で本来なら失効となる有給休暇を復活させて、50日を上限として病気治療や入院、介護準備などに使えるという制度です。
また、通院治療にも活用できるよう、1時間単位で有休がとれる「時間年休制度」も導入しています。そのほか社員は有給のほか一定期間の傷病による休職が認められていますが、勤続15年以上で休職期間を過ぎて退職した人には次の就業先が見つかるか、または60歳になるまで支援金を支給しています。依願退職者には当制度は適用されませんので、よく制度を知って、そしてなるべく会社に残って治療を続けてほしいと思っています。


e-ラーニングや健康増進イベントで啓発活動
がんの予防には正しい知識が必要です。そこで啓発と情報提供にも注力しています。総合健康開発センターが生活習慣病やがんに関する情報をイントラネット上で配信。そしてe-ラーニングを行っています。e-ラーニングは受講に対してポイントが付与されます。ウォーキングや腹八分目といった健康増進イベントに参加してもポイントが付きます。ユニークなのはこのポイントが後々、給与に反映されるという点です。もちろんe-ラーニングにはビジネススキルの講座もありますが、45歳以上の社員が受講で貯めたポイント数に応じて10年後の55歳から、何と給与がプラスオンされるのです。
さらに、若年層を含む健康無関心層の取り込みを目的に、ポイントを景品や社会貢献活動への寄付に交換できる「KA・RA・DAいきいきプロジェクト」を開始しました。食事、運動等の様々なイベントを実施しています。

