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がんになった社員を辞めさせてはいけない、よく話し合い、その社員にあった就労形態を決めていく

千葉県銚子市の株式会社櫻井謙二商店は、1932年3月に創業、80年以上の業歴を持つ老舗の総合食品卸会社で、スーパーやレストラン、ホテル、ゴルフ場を主な取引先とし、一般加工食品、業務用食品、冷凍食品等の加工食品を取り扱っています。
現在の従業員数は、正社員30名、パート・アルバイト11名、計41名です。協会けんぽに加入しており、社員が長期に仕事を続けていけるよう、熱心な就労支援を行っています。「中小企業だからこそ、就労支援が重要」と話す櫻井公恵社長に、就労支援への具体的な取組みについてお話を伺いました。

「がんで社員を辞めさせてはいけない」をモットーに、就労支援を開始

当社には、現在、乳がんと診断された40代の女性社員が1人おります。その社員のケースでは、手術後の治療が一段落するまで、9ヶ月間休職。復職後、まずは2時間の短時間勤務、時給制から仕事に復帰してもらいました。復職後、徐々に勤務時間を増やしていき、2年半かかりましたが、この8月から、めでたくフルタイムに戻ってもらうことが出来ました。本人の希望を聞きながら、1対1で良く話し合いながら、復職後の勤務形態・給与体系を決めていきました。

私も配偶者をがんで亡くしており、さらに会長だった父親、前社長の叔父もがんで亡くしています。特に、がんになっても働き続けた夫を身近で見てきた経験から、がんになった社員に対して様々な働き方があることを話しています。それは、がん以外の原因で、仕事を今まで通り続けることが難しい状況になった場合でも同じです。
がんと診断された直後は、あまりのショックに仕事どころではなくなってしまいます。そして「仕事辞めなきゃ」と思ってしまう時期もあるでしょう。そんな時、「辞める必要なんてないよ。元気になったら、また働けばいい。元気になるまで治療に専念してね」と言いました。がんになっても、社員を辞めさせてはいけないと認識するところから、就労支援は始まります。
画像:櫻井謙二商店会社及び倉庫概観
▲櫻井謙二商店会社及び倉庫概観 
祖父、父親、叔父からバトンを引き継いだ 

がん患者本人の希望に合わせて、
それぞれのステップに応じた勤務スタイルを決めていく

画像:面談風景
▲社員と面談している様子
よく話し合うことが大事
復職に対して、制度やルールを設けているわけではなく、本人の希望を聞きながら復職後の働き方を決めていきます。働き方を決めるというのは、すなわちその人の生き方を決めていくこと。仕事に気持ちが向かない時期や、治療で働きたくても体がついていかない時期、仕事の比重を減らし人生を楽しみたいと思う時期、時間の経過で体調や気持ちはどんどん変わるので、その都度本人の希望を聞きながら、色々な働き方、生き方を決めていけば良いのです。

一番大事なのは、社員が仕事を辞めたいと言ってきたときに辞めさせないこと。がんと診断された直後は仕事どころではなくなってしまう、あとから考えると、辞める必要はなかったのにと、後悔することは多いと思います。そのような気持ちの変化や、治療中から復職後まで、長く社員の面倒を見てあげられる会社を増やしていかなければならないと思います。『病気になっても社員を辞めさせてはいけないという法律やルールがあれば良いのに』とすら思うこともあります。
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