


85%が女性社員。ワコールならではといえる取り組み
バストに一番近い会社として、ピンクリボン活動などをけん引してきたワコール。健康に対する意識が高く、社員ならびに家族へ向けて手厚い健康支援を行っています。1973年にワコール健康保険組合を設立してからは、健保組合と会社が一体となった施策を展開してきました。40年以上も前から健診強化を指針に掲げており、予防対策を重視してきたことが特徴です。その都度、健診内容の拡充を図り、現在は定期健康診断のメニューに胃がん・肺がん・大腸がん検診も組み込んでいます。
85%が女性社員という環境から、乳がん・子宮頸がん検診にも注力しています。2009年からデジタルマンモなど最新機器を搭載した検診車「AIO(アイオ)」を購入。2011年より本社や各事業所に検診バスを横付けし、乳がん・子宮頸がん検診を実施してきました。その結果として乳がん検診で82%(20代除く)、子宮頸がんで65%という高い受診率を達成しています。AIOはより多くの女性へ愛を届ける想いが込められたネーミング。他社・他健保へも貸し出ししています。


外勤スタッフも受診しやすい環境づくりを目指して
ワコールが精力的に取り組んだのは、受診しやすい環境づくりでした。具体的には2013年度から施策を強化し、〈1〉お財布要らず(一時的でも個人の支払い無し)、〈2〉手間要らず(会社で受診できる。定期健診にがん検診をセットする)〈3〉休み要らず(就業時間内の受診)の環境整備を推進してきました。ここで課題となったのは外勤スタッフへの施策です。約70%以上の社員が百貨店や専門店など、取引先で店頭業務を行っていることもワコールの特徴。日常的管理が可能な内勤スタッフと別建ての施策が必要でした。
そこで外勤スタッフに関しては、まず契約医療機関における受診で〈1〉〈3〉をクリア。〈2〉に関しては、会社での受診こそ難しいもののメニューにがん検診を組込み、受診と移動にかかる時間を就労扱いにしています。移動交通費も支給。もともとタイムカードの無いワコールですが、内勤・外勤ともに就労時間内での受診という点にこだわって制度を整備してきました。今では健康診断も仕事の一つという意識が全社に根付いていると思います。

