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イベントレポート

「がん検診企業アクション 全国6ブロックセミナー」を開催致しました

主催者挨拶、事務局から事業概要を紹介
各会場での最初の説明内容として、主催者である厚生労働省健康局より、1981年以降、『がん』は変わらず日本人の死亡率1位であり、その国家対策として『がん検診受診率50%達成』を目指していることの説明と、本事業に現在約900の企業・団体に参加いただいていることへの謝意が述べられました。
続いて、がん検診企業アクション事務局より、「がん検診企業アクション」の目的と意義について説明し、既に「推進パートナー」としてご参加いただいている企業・団体様へは、日頃の取り組みに関する謝意と、本事業の目的にご賛同いただける企業・団体様には「推進パートナー」の登録のご案内を行いました。
がん検診受診率の向上を目指した事例紹介、「がんと就労」に関する現状・課題等に関する講演
各会場にて、地元大学や企業でご活躍されている産業医の先生方によるがん検診受診率の向上を目指した事例紹介や、「がんと就労」に関する現状・課題について講演いただきました。
また、全ての地区のセミナーで、東京大学医学部付属病院放射線科准教授の中川恵一先生による基調講演「がん検診のススメ」、名古屋・大阪・広島・福岡セミナーでは、NPO法人HOPEプロジェクト理事長桜井なおみ氏による「がんと就労」に関する現状・国の動向等を講演いただきました。
⇒内容は、東京事業説明会の項目をご参照ください。
各会場での主な講演内容を以下にご紹介します。
札幌医科大学医療人育成センター教育開発研究部門(兼第一内科) 苗代先生による講演(札幌セミナー)
札幌セミナーでは、医師であり、札幌医科大学で講師もなさっている苗代康可先生より、「がん検診受診の必要性と受診率向上の取り組み」というテーマで講演いただきました。
講演では、これから産業医資格取得に向けて活動なさっているというご自身の経験から、北海道におけるがん患者の事例、がんが死亡第一位であるという現状、がんにならない方法について説明いただき、『早期発見・早期治療ががんで死なない為に一番有効』であると強調されていました。
また、がん検診受診率が低い現状に関して、『現実的な死生観が欠乏している』『経済的な理由から受診行動につながっていない』等、ご自身の仮説を述べられ、さらに課題に対する解決策のアドバイスもされていました。
▲「札幌セミナー」会場の様子
自治医科大学医学部予防講座 大津先生による講演(仙台セミナー)
仙台セミナーでは、産業医であり、自治医科大学で病院助教もなさっている大津真弓先生より、「がんと就労~産業医の立場で企業に期待する事~」というテーマで講演いただきました。講演では、産業医の職務や、がん患者の就労支援及びそのヒント、企業ががん検診受診率向上を目指して出来ることの提案が語られました。
そして、最後に、がん患者さんの就労継続に向けて、企業が果たすべき役割は大きい、企業で支援を行うキーワードは“周囲の納得感”、個人ワークよりもチームワークを大切にした仕事の仕方が、危機管理上も大切、将来的には法制化されるかもしれない就労支援に対して、企業はいち早く積極的に取り組んでいただきたい、ということを強調されました。
▲「仙台セミナー」会場の様子
大同特殊鋼(株) 統括産業医 斉藤先生による講演(名古屋セミナー)
名古屋セミナーでは、産業医である斉藤政彦先生より、「がんと、どう向き合~職場の果たすべき役割~」というテーマで講演いただきました。
講演では、企業におけるがん対策の必要性や、事業所の死因のうち、がんが50%弱を占めてきている現状、企業におけるがん対策・実施上の留意点・問題点について説明されました。
また、がん患者への就労支援の事例を通じて、がん患者の就労支援は企業にとって避けられない課題であることを強調されておりました。「生ビールと事例は、生が良い!」という、ご自身の明言を述べられ、会場から笑いを誘うシーンもありました。そして、最後に、がん患者の就労にとって、正確な知識の普及が第一、がんと診断=死という印象の払拭や、がん患者にとっての、就労の意義を理解することが重要であると提案されました。
▲「名古屋セミナー」会場の様子
パナソニック健康保険組合 健康管理センター副所長 伊藤先生による講演(大阪セミナー)
大阪セミナーでは、産業医である伊藤正人先生より、「パナソニックにおける、がん検診のしくみと受診率向上に向けた取組み」というテーマで講演いただきました。
講演では、パナソニックグループの健康管理体制、がん検診の現状データ、がん検診の受診率向上等の取り組みについて語られました。
パナソニックグループの健康管理体制では、被保険者数17万人という大規模な組織の健康管理を担っている健康管理センターおよび事業場健康管理室162ヶ所の紹介がなされ、その中で産業医がどのようなポジションで、どのような役割を担っているか解説されました。
また、実際のがん検診実施に関する具体的なデータをお示しいただき、実施している検査項目、パナソニック独自で行っている要管理者への受診勧奨の仕組みや、検診科目毎に受診率に温度差があり、受診率の低い科目を引き上げることが課題と認識している、等の現状が語られました。さらに、ご自身の研究において、胃がん・大腸がん・肺がんでがん検診実施有無とがん死亡との有意差が認められたこと等も説明されました。
がん検診の受診率向上等の取り組みでは、法定健診に合わせ、がん検診を同時実施することよる受診率向上策を講じ、特に婦人科健診は定期健診同時実施すると受診率向上した実績があることや、健保(事業場)からの助成金による受診向上策等を行っていることが紹介されました。
▲「大阪セミナー」会場の様子
マツダ株式会社 専属産業医 空閑先生による講演(広島セミナー)

広島セミナーでは、産業医である空閑玄明先生より、「マツダにおける、がん検診のしくみと受診率向上に向けた取組み」というテーマで講演いただきました。講演では、がんに罹患した従業員・就労支援の事例、マツダにおけるがん検診、受診率向上への取り組みについて語られました。
がんに罹患した従業員・就労支援の事例では、がん検診により早期発見・早期治療に繋がり、現在職場に復帰されている事例や、逆に、40歳時にバリウムによる腹痛を認識したのに、定期検診の胃部X線検査を受診せず、産業医として胃カメラ検査を勧奨したものの未実施で経過し、最終的に進行がんで発見されてしまった従業員の事例が紹介されました。
また、がんに罹患された従業員の就労支援では、最もつらいのはほかならぬ本人・家族であり、支援側として、そのことをよく認識して取り扱うべきであることをお話しされました。
最後に、マツダにおけるがん検診への取り組みとして、実施検査項目やマツダ病院の健診センターの様子等が紹介されました。受診率向上への取り組みでは、受診しやすい環境づくりだけではなく、受診したくなる仕組みづくり、例えば目を引くがん検診受診勧奨の掲示等や、配偶者に対してがん検診を含む総合健診を実施・勧奨(費用の一部を会社負担)していることをお話しいただきました。

▲「広島セミナー」会場の様子
株式会社SUMCO 健康管理センター 統括産業医 彌冨先生による講演(福岡セミナー)
福岡セミナーでは、産業医である彌冨美奈子先生より、「企業におけるがん対策の推進と問題点」というテーマで講演いただきました。
講演では、九州各県における死因のデータ、佐賀県武雄市が行ったアンケート結果から、がん検診を受けない理由や、がん検診を受けやすくするための具体的な項目について紹介があり、企業におけるがん検診推進の障害等についてお話しがありました。
さらに、SUMCOでのがん検診受診率対策を、主に3点ご紹介いただきました。
1つ目は、「がん検診の啓蒙」として、職場教育や掲示板にポスターを貼ったり、給与明細にパンフレットを入れたりと、従業員の目に留まりやすい工夫をすること。
2つ目は「健保事業がん検診活用促進及び連携」として、昨年度調査でSUMCOにおける受診率の低さを課題として認識したことから、組織横断的な取り組みを行っていること。具体的には、健診申し込み時期にあわせて安全衛生委員会やその下部委員会で議題として取り上げ、職場委員会で社員に受診勧奨することと同時に、がん検診申込者数と受診者数をモニタリングできる資料を作成、運用することで、継続的なモニタリングと従業員へのがん検診の情報提供が可能となったこと。
3つ目は、「地域(県、市町村)がん検診事業活用促進及び連携」として、地域のがん検診支援事業を把握し、活用できるものは活用していくことが大事、と解説されました。
▲「福岡セミナー」会場の様子
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