復帰時の配慮事項

療養から復帰する際に「病状経過診断書」を主治医に作成していただき、これを元に人事担当や産業医を中心に復職後の業務や就業制限などを話し合うことが紹介されました。実際に社員が復職する際には、本人の技能を生かすためになるべく元職で復帰できるよう配慮。また、復帰後の支援に関して、50人未満の小規模で産業保健スタッフがいない事業所の場合には、産業保健総合支援センター(地域窓口)の利用も検討していることを説明しました。
治療者へのサポート
がん治療者に対して様々なサポートを行っていることについても説明がありました。事例の一部を紹介いたします。
- ・化学療法中で、2週間毎に通院し2時間程度の点滴治療が必要だった社員。外出扱いとし、勤務時間をシフトすることで対応。
- ・治療後1~2日間は、吐き気・倦怠感等の副作用が出現し、出勤困難となることがある社員。金曜日に治療を受けることとし、月曜日の作業負荷軽減(軽作業/早退可能)
- ・設備メンテナンス業務に従事しており、大腸がんで人口肛門を増設している社員。現状復帰となったが、作業姿勢に無理がないよう業務配慮を行いました。
がん患者サポートに有用と思われる制度
がん患者のサポートに有用と思われる制度について、2点、紹介がありました。1つ目は「試し出勤制度」と呼ばれるもので、午前勤務や週3日勤務などを有期限で行うもの。
2つ目は、合計80時間までならば1時間単位で年次有給休暇が取得できる制度。いずれも自由に使える時間を確保することで、働きながら治療に行きやすい環境を生み出すものであり、実現されればがんに罹患した社員にとって、強力なサポートになると思われます。


新日鐵住金株式会社八幡製鐵所 会社概要 | ||||||||||||||
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