2018/08/14
2018年8月14日、平成30年第1回神奈川県がん教育指導者研修講座を開催
「平成30年第1回神奈川県がん教育指導者研修講座」(主催:神奈川県教員委員会、神奈川県、神奈川県がん教育協議会)が、講師に中川恵一氏(東京大学医学部附属病院放射線科 准教授)をむかえ、2018年8月14日(火)に神奈川県総合医療会館(横浜市)にて開催されました。
同講座は、がん対策基本法(平成18年法律第98号)のもと、政府が策定したがん対策推進基本計画(平成24年6月)において、「子どもに対しては、健康と命の大切さについて学び、自らの健康を適切に管理し、がんに対する正しい知識とがん患者に対する正しい認識をもつよう教育することを目指し、5年以内に、学校での教育の在り方を含め、健康教育全体の中で「がん」教育をどのようにするべきか検討し、検討結果に基づく教育活動の実施を目標とする」というがん教育のあり方をもとに、小学校・中学校・高等学校・中等教育学校・義務教育学校・特別支援学校の管理職、総括教諭・教諭・養護教諭等、がん教育関係者を対象に開催されました。
つまり、がんに対する正しい知識と、がん患者に対する正しい認識および命の大切さを子どもたちに知ってもらうために、指導者がより理解を深め、学校におけるがん教育の進め方について研修し、指導に活かすためのものです。
当日は、講師の中川恵一氏がこれまでの研究や実体験、今までの活動をもとにした具体例などをあげ、いかに子どもたちにがんに対する正しい知識を得てもらうことが大切かということが語られました。
もっとも印象的だったのは、「がんになる前に、がんを知ることが大切」という言葉。がんを漠然と恐ろしい病気だととらえず、正しい知識を子どものうちから教育の現場で伝えることで、がんに対する偏見や誤解をなくし、正しい治療や予防ができるというもの。
日本人は国民2人に1人が、生涯でがんにかかると推測されています。
しかし、がんは絶対に治らない病気ではなく、発見が早ければ早いほど完治する可能性は上がります。子どものころからがんに対する正しい知識を身につけることで、いわゆるヘルスリテラシーが高まり、生活習慣や食生活の改善につながります。また、がん検診を積極的に受けることにもつながります。
講義を受けた教職員等の方々も、身を乗り出すようにして傾聴し、わからないところは質問するなど、積極的に参加。がん教育に対する意識の高さが伺われました。
講演では、学校におけるがん教員のあり方について、文部科学省で制作されたがん教育の補助教材 (http://www.mext.go.jp/a_menu/kenko/hoken/1370005.htm) も紹介されました。
とてもよくできているそうで、誰でもダウンロード可能です。