2018/6/3
ジャパンキャンサーサバイバーズデイ2018(2018年6月3日(日) 10:00~17:00)が、国立がん研究センター 新研究棟セミナールームに於いて、開催されました。
ジャパンキャンサーサバイバーズデイ2018(2018年6月3日(日) 10:00~17:00)が、国立がん研究センター 新研究棟セミナールームに於いて、開催されました。
各種23の支援団体が集結し、参加者と支援団体担当者との意見交換などもできるというものでした。
晴天にも恵まれ、約100席の会場は立ち見が出るくらいの盛況で、このテーマへの関心の高さ、注目度が上がっていることを実感いたしました。
この日は、アドバイザリーボードメンバーの若尾委員による基調講演が行われましたので、下記概要を報告いたします。
▲講演の様子
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正しいがん情報の探し方 ~がん情報サービスを活用しましょう~
国立研究開発法人 国立がん研究センター がん対策情報センター長
若尾文彦先生
▲若尾文彦先生
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若尾先生より、表題についての基調講演があり、まず、がん情報リソースをどこから得ているかについての世論調査の結果を受け、国は、「がん相談支援センター」の設置を要件とした「がん診療連携拠点病院等」を指定、専門的ながん医療を提供しており、誰でもがんに関すること全般について相談できるという、優れた情報リソースであることが紹介されました。
情報リソースとしての、インターネット検索の問題として、検索を掛けると、広告が出てしまう問題があります。
そこで、「がん対策情報センター」は対策として、ヤフーと連携し、ヤフーで「〇〇がん」と引いた場合、広告より上スペースに「がん情報サービス」が出るよう、調整し、今年2月よりスマホでもPCでも、そのように検索結果が表示されるようになりました。
世の中には間違った情報が氾濫していますので、情報を見分けるポイントとしては、医療用語に対する正しい知識、論理的冷静な思考、情報を鵜呑みせず、懐疑的に吟味すること、情報源がどこから出ているのかを把握することを説明しました。
標準治療、最新治療、免疫療法について誤解の多いこと、論文ガイドラインと学会発表論文の信頼性の違いついて説明があり、巧妙にこれらの言葉を使った広告が多いことの説明がありました。
まとめとして、下記内容を説明しました。
- ・健康食品や代替医療でがん治療への効果が確認されたものはほぼ皆無。
- ・がん治療を始める前に自分にとって合っているか、冷静に考え、必ず主治医と相談すること。
- ・得られた情報を元に行動する前に、周囲の方の意見を是非聞くこと。
- ・患者さん仲間、相談員などに冷静な立場で情報についての判断をしてもらうこと。
最後に、下記言葉を述べて、講演を締めました。
「情報は力です。活用しましょう。活用する情報源として、がん情報サービス、近くの相談支援センターをお薦めしています、相談員はがん対策情報センターの研修を受けた者が対応しているので、安心して是非ご活用ください」