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イベントレポート

2015/12/04 開催
がん対策推進企業アクション「名古屋セミナー」を開催しました

2015年12月4日(金) 14:00~17:00、名古屋市の名古屋国際ホテルにおいて〈がん対策推進企業アクション「名古屋セミナー」〉を開催しました。全国7ブロックで開催されるセミナーの最終。名古屋市内だけでなく愛知県全域、近隣の県からも応募をいただき、約80名の方が参加しました。
会場(受付)の様子
▲会場(受付)の様子
「がん対策の更なる充実に向けて」
厚生労働省健康局がん・疾病対策課山下雄生がん登録係長より、がん対策加速化プランの説明から国内のがん検診の現状について解説し、がん検診の現状と最近の動向として、がん検診の種類やがん検診の基本条件などを説明。検診受診率の低さについて、がん検診未受診の理由なども紹介し、「検診を受けやすい環境を整えていくことが重要」と話しました。
またセミナー前日の12月3日にがん対策推進協議会で行われた「がん対策加速化プランへの提言」について、職域のがん検診の現状と課題、実施すべき具体策として、精密検査受診率等に関する目標値も設定する、行動変容を起こすためのインセンティブ策を導入するなどの案を紹介しました。
更に「新たなステージに入ったがん検診の総合支援事業」を説明し、職域におけるがん対策の重要性を語り、国策として「がん対策推進企業アクション」プロジェクトがスタートし、ここまで歩んできたことを振り返りました。
がんと就労に関しては、がん患者の就労に関する総合支援事業の中で、仕事と治療に対する取り組みとして、ハローワークなどで行っている就職支援制度や各種啓発活動を紹介しました。がん患者の就労支援についての連携及び拠点が拡大していることを説明しました。
山下係長
▲厚生労働省 健康局
がん・疾病対策課 山下雄生がん登録係長
「がん対策推進企業アクション事業説明」
がん対策推進企業アクション事務局の中村和代から、がん対策推進企業アクションの事業内容を説明しました。がん対策推進企業アクションは、職域におけるがん検診受診率の向上、がん患者・経験者の就労、がんへの理解促進を企業連携で推進していくことを目標としており、がん対策推進パートナーとなった際のメリット等を紹介しました。
中村和代
▲がん対策推進企業アクション
中村和代
基調講演「企業におけるがん対策の重要性」
東京大学医学部附属病院放射線科准教授・「がん対策推進企業アクション」アドバイザリーボード議長の中川恵一先生による基調講演が行われました。
冒頭、2015年の推計値では、男性の67%、女性の50%が生涯のうちにがんに罹患するとしたデータを示し、がんはとても身近な病気であることを説明。何より大切なのは、正しい情報を知っていることと力説しました。 TV番組などを紹介しながら、がんを防ぐポイントを解説し、すべて実践すれば、がんを1/10に減らせるかもしれない、がんを防ぐ生活は長寿につながるとして、特に喫煙について警鐘を鳴らしました。 職場でのがん検診はとても重要と語り、加えてがんを知るためのセミナーに従業員を参加させるなど、大人のがん教育の重要性と、企業が積極的に従業員にがん検診の受診を促進し、現役世代のがんを防ぐ意識が大切であることを強調しました。
他の先進国では、がんの死亡率が減少していることを例にあげ、他国では起こっていないことが日本のがん社会で起こっている、がん検診受診率を上げていくことが急務だと語りました。
マスコミで報道されている北斗晶さんが乳がんに罹患したニュースを取り上げ、「一般的に誤解されているが、早期がんには症状がない、1㎝にならないとがんは見つけられない、1~2㎝のうちに見つけないと早期発見ではない、そもそも、がん検診の目的は、がん死亡を減らすことであり、早期発見が、がん検診の目的ではない」と語りました。
がん対策推進企業アクションは、企業にとってマイナスの点は何もないこと、まだ参加していない企業があれば是非参加してほしいと要望しました。参考例として9月の全国大会で厚生労働大臣賞を受賞した株式会社ワコールホールディングス、検診部門賞を受賞した株式会社古川を取材したNHKの番組を紹介しました。
最後に、現在のがん治療は9割の人が通院していること、夜間診療の拡大でフルタイム勤務での治療が可能になるなど、環境が整ってきていることを強調しました。
中川先生
▲がん対策の重要性を説明する中川恵一先生
会場の様子
▲会場の様子
パネルディスカッション「大切な社員ががんになったら」
「大切な社員ががんになったら」をテーマとしたパネルディスカッションでは、中川恵一先生、社会保険労務士の山下裕子氏、阿南里恵委員の3名で、「がんと就労」をテーマにディスカッションを行いました。
まず山下氏より、社会保険労務士の仕事内容と、社労士によるサポート体制、社会制度としてどのようなものがあるか、傷病手当金、高額療養費、限度額適用認定制度などについて説明がありました。最後に、社労士によるがん診療連携拠点病院での就労相談事業など、愛知県での取り組みについても話されました。
山下裕子氏
▲社会保険労務士 山下裕子氏
続いて、阿南委員よりご自身ががんを罹患したことにより就労に苦労した実例を紹介後、「がんと向き合った4,054人の声」(静岡がんセンター「がんの社会学」に関する研究グループ)を紹介し、がんと就労に関してがん体験者の悩みや解決法などの実例を紹介しました。後遺症も人それぞれであり、周囲の理解が必要で、がんは生きるか死ぬかだけではないことを強調しました。またご自身がパーソナリティを務めたラジオ番組のインタビュー事例から、課題とアグレッシブに活動している人の話を紹介しました。
阿南里恵委員
▲阿南里恵委員
3名が揃ってのパネルディスカッションでは、中川先生から社労士が患者に係わった事例等の質問があり、山下氏から具体的な実例を挙げられました。臨床医の立場として中川先生からは通院治療にもかかわらず仕事をやめてしまうことの問題点が指摘され、がん経験者の立場として阿南氏からは、社内に社労士がいない会社の場合、どう相談して良いかわからないという意見が出て、山下氏より社労士の窓口に気軽に相談して欲しいと話されました。 がんを罹患しても働き続けられる社会であることが重要だと締めくくられました。
パネルディスカッション
▲パネルディスカッションの様子
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