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イベントレポート

2015/12/01 開催
がん対策推進企業アクション「大阪セミナー」を開催しました

2015年12月1日(火) 14:00~17:00、大阪市のグランフロント大阪において〈がん対策推進企業アクション「大阪セミナー」〉を開催しました。全国7ブロックで開催されるセミナーの第6回目。大阪府だけでなく近畿圏全域からも応募をいただき、約130名の方が参加しました。
会場(受付)の様子
▲会場(受付)の様子
「がん対策の更なる充実に向けて」
厚生労働省健康局がん・疾病対策課大谷剛志課長補佐より、がん対策加速化プランの説明から国内のがん検診の現状について解説し、がん検診の現状と最近の動向として、がん検診の種類やがん検診の基本条件などを説明。検診受診率の低さについて、がん検診未受診の理由なども紹介し、「検診を受けやすい環境を整えていくことが重要」と話しました。
またセミナーの前日の12月3日にがん対策推進協議会での「がん対策加速化プランへの提言」として、職域のがん検診の現状と課題、実施すべき具体策として、精密検査受診率等に関する目標値を設定する、行動変容を起こすためのインセンティブ策を導入するなど紹介しました。
更に「新たなステージに入ったがん検診の総合支援事業」を説明し、職域におけるがん対策の重要性を語り、国策として「がん対策推進企業アクション」プロジェクトがスタートし、ここまで歩んできたことを振り返りました。
がんと就労に関しては、がん患者の就労に関する総合支援事業の中で、仕事と治療に対する取り組みとして、ハローワークなどで行っている就職支援制度や各種啓発活動を紹介しました。がん患者の就労支援についての連携及び拠点が拡大していることを説明しました。
大谷課長補佐
▲厚生労働省 健康局
がん・疾病対策課 大谷剛志課長補佐
「がん対策推進企業アクション事業説明」
がん対策推進企業アクション事務局の中村和代から、がん対策推進企業アクションの事業内容を説明しました。がん対策推進企業アクションは、職域におけるがん検診受診率の向上、がん患者・経験者の就労、がんへの理解促進を企業連携で推進していくことを目標としており、がん対策推進パートナーとなった際のメリット等を紹介しました。
中村和代
▲がん対策推進企業アクション
中村和代
基調講演「企業におけるがん対策の重要性」
東京大学医学部附属病院放射線科准教授・「がん対策推進企業アクション」アドバイザリーボード議長の中川恵一先生による基調講演が行われました。
冒頭、2015年の推計値では、男性の67%、女性の50%が生涯のうちにがんに罹患するとしたデータを示し、がんはとても身近な病気であること、何より大切なのは、正しい情報を知っていることだと力説しました。TV番組などを紹介しながら、がんを防ぐポイントを解説し、すべて実践すれば、がんを1/10に減らせるかもしれない、がんを防ぐ生活は長寿につながるとして、特に喫煙について警鐘を鳴らしました。職場でのがん検診はとても重要と語り、加えてがんを知るためのセミナーに従業員を参加させるなど、大人のがん教育の重要性と、企業が積極的に従業員にがん検診の受診を促進し、現役世代のがんを防ぐ意識が大切であることを強調しました。
また、がん患者の就労に関しての問題点を指摘し、治療にあたる医師は就労について無関心なこともあり、それを補う意味でも社会保険労務士や、産業医が関わることが必要としました。
他の先進国では、がんの死亡率が減少していることを例にあげ、他国では起こっていないことが日本のがん社会で起こっている、がん検診受診率を上げていくことが急務だと語りました。他の先進国では、がんの死亡率が減少していることを例にあげ、他国では起こっていないことが日本のがん社会で起こっている、がん検診受診率を上げていくことが急務だと語りました。 またご自身の縁者が末期がんで亡くなられた例を挙げ、医療関係者の周辺でさえもそういう事があり得るほど認識が進んでいないのが現在の日本の状況であり、この事業を通じて少しでも多くの人に検診の重要性を認知して欲しいと強調しました。
がん対策推進企業アクションは、企業にとってマイナスの点は何もないこと、まだ参加していない企業があれば是非参加してほしいと要望しました。参考例として9月の全国大会で検診部門賞を受賞した株式会社古川を取材したNHKの番組を紹介しました。
中川先生
▲がん対策の重要性を説明する中川恵一先生
会場の様子
▲会場の様子
パネルディスカッション「大切な社員ががんになったら」
「大切な社員ががんになったら」をテーマとしたパネルディスカッションでは、中川恵一先生、大阪府の諸冨伸夫課長、社会保険労務士の関孝子氏、阿南里恵委員の4名で、「がんと就労」をテーマにディスカッションを行いました。
最初に諸冨課長より、「大阪府のかん対策」と題し、第二期大阪府がん対策推進計画についての概要説明、主な取組内容として①がん予防の推進、②がん早期発見、③がん医療の充実、④がん対策の新たな取組について積極的に取り組んでいる府の方針にてついて話されました。
諸冨伸夫課長
▲大阪府健康医療部保健医療室健康づくり課
諸冨伸夫課長
続いて関氏より、社会保険労務士の仕事内容と、社労士によるサポート体制、社会制度としてどのようなものがあるか、傷病手当金、高額療養費、障害年金、仕事と治療の考え方などについて説明がありました。
関孝子氏
▲社会保険労務士 関孝子氏
続いて、阿南委員よりご自身ががんを罹患したことにより就労に苦労した実例を紹介後、「がんと向き合った4,054人の声」(静岡がんセンター「がんの社会学」に関する研究グループ)を紹介し、がんと就労に関してがん体験者の悩みや解決法などの実例を紹介しました。後遺症も人それぞれであり、周囲の理解が必要で、がんは生きるか死ぬかだけではないことを強調しました。またご自身がパーソナリティを務めたラジオのインタビュー事例から課題と、アグレッシブに活動している人の話を紹介しました。
阿南里恵委員
▲阿南里恵委員
4名が揃ってのパネルディスカッションでは、中川先生から大阪府の検診率が低いことに対すること、どうやって検診率を高めていくのかと質問があり、諸冨課長から様々な啓発活動・教育活動を行っていることが説明されました。また産業医としての経験をお持ちの諸冨課長から企業における健康管理の重要性が提示されました。中川先生から社労士が患者に係わった事例等の質問があり、関氏から具体的な実例を挙げられました。臨床医の立場として中川先生からは通院治療にもかかわらず仕事をやめてしまうことの問題点が指摘され、がん経験者の立場として阿南氏からはがんに関する様々な偏見があること、社会制度については関氏より社内規定を充実させる必要性があることなどの発言がありました。 がんを罹患しても働き続けられる社会であることが重要だと締めくくられました。
パネルディスカッション
▲パネルディスカッションの様子
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