パートナー企業・団体コンソノート
乳がん検診受診率90%超!社員が自ら学び、がんリテラシー向上で社内外に貢献するピンクリボンアドバイザー認定資格認定者数No.1※企業に
株式会社アートネイチャー

memo 株式会社アートネイチャーは、ピンクリボンアドバイザー資格取得者が最も多い企業として表彰された実績を持ち、乳がんを正しく学び理解することで医療用ウィッグを必要とするお客様へ寄り添いながら、従業員のがん検診受診啓発、がんリテラシー向上に繋げています。
--ピンクリボン運動に取り組まれたきっかけを教えてください。
2008年より女性の健康を支援する活動のひとつとして「ピンクリボン運動」に取り組んでいます。2009年には「いつものままで。」をコンセプトとした医療用ウィッグ「ANCS(アンクス)」が誕生いたしました。ウィッグ等を取り扱う弊社では、乳がん患者さまと接する機会が増えて、もっと患者様に寄り添うことができないかと思っていた折に、2013年、認定NPO法人乳房健康研究会から「ピンクリボンアドバイザー認定資格」制度が創設されました。当時、営業部役員と広報部で「ピンクリボンアドバイザーの役割として、患者様支援があり、より良い接客や医療用ウィッグ等のご提案ができるようにピンクリボンアドバイザーを増やしましょう」との声があがり、全社で資格取得を推進しはや11年。現在、資格取得者は現在676名です(社員の約28%が取得、メンズ店舗スタッフ含む、2025年2月1日時点)。
--ピンクリボンアドバイザーとはどういった資格でしょうか。
認定NPO法人乳房健康研究会が認定する資格で、2013年にスタートし、2014年が初回の試験でした。乳がんについて正しい基礎知識を学ぶ初級から中級、教育や指導を目的とした上級レベルまであります。弊社の初年度の合格者は71名。以降、資格取得者数は年々増えており、全国の全てのレディース店舗にアドバイザーが在籍する状態を目指しています。現在、ピンクリボンアドバイザー認定者数No.1※企業となり、表彰もしていただきました。
※認定NPO法人乳房健康研究会が主催する認定資格
■参照:認定NPO法人乳房健康研究会ホームページ
https://breastcare.jp/

--どういった経緯で社内の資格取得者が増えたのでしょうか。
「ふやしたいのは、笑顔です。」をモットーに、髪にまつわるお悩みやニーズに寄り添い事業を展開している弊社では、がん患者様に安心していただける環境を整えたいとの想いから、11年継続して「ピンクリボンアドバイザー認定資格」取得推進をおこなってきました。店長会議や各部署、社内報、社内イントラで資格取得の呼びかけや勉強会を実施しています。呼びかけの効果もあり、管理部門からも毎年多くの取得者が誕生しております。
特に投薬治療では、1週間くらいで脱毛も始まり急にウィッグが必要となります。治療中、そうした短い期間で様々な決断が求められる患者様は不安が大きいものです。メンズ店舗を含む全国の店舗の接客において、治療による脱毛といったお客様のデリケートなお悩みにしっかりと寄り添いながら接客することを大切にしています。
よくお話をうかがって対応していると、数か月後に患者様から、「あなたに担当していただいて安心でした、心強かったです。」等のお言葉掛けをいただくことがあります。これらの言葉が接客をした社員の心に刻まれ、自ら進んで勉強したいと、毎年たくさんの取得申請につながっているのではないでしょうか。
--資格取得は社内でのがんリテラシー向上に活かされましたか。
大いにあると言えます。2023年度の乳がん検診受診率は90.8%、子宮頸がん検診受診率は70.1%となっています。特に乳がん検診に関しては、やはり女性社員ひとりひとりの意識が高いのだろうなと感じているところです。ピンクリボンアドバイザーの資格取得は、がんやがん検診、ブレスト・アウエアネスについて興味を持って正しく学ぶためのひとつの方法で、結果論かもしれませんが、検診を自分事として捉え、がんに関するリテラシーを向上することに繋げられています。
--そのほかに社内のがん対策として工夫されていることはありますか。
健康保険組合で、法定健診にオプションをつける区分、女性特有のがん検診がパッケージ化されている区分を作ってくださっています。当社の場合、30歳以上の女性は後者を選ぶのが当たり前というような風潮になっています。申し込めば、本人が断らない限り女性特有のがん検診を受診するという流れにしており、費用も会社側で負担しています。あとはとにかく上司である店長や上長になんでも相談する社風があります。ご本人から相談を受けた店長や上長を通じて人事に入ってくる情報量がとても多く、がん治療により長期の休業が必要となるなどの相談も店長や上長を通して上がってくることが多いです。がん治療の際にも利用できる「傷病休暇(有給休暇、最長2カ月利用可能)」が浸透してきていることで、その利用希望という形でご連絡いただけるようにもなりました。福利厚生の中で、脱毛を伴う治療を受ける社員には、医療用ウィッグを2年間の無償貸与、ご家族には8割引で購入できる制度もあります。
--今後の課題や展望はありますか。
国が推奨する子宮頸がん検診の受診は20歳以上からですが、当社では20代の女性社員までカバーできていないところがひとつの課題です。それ以外にも、胃がん検診も62.8%の受診率ですが、5つのがんの中で最も低い状況なので、対象者には個別に伝えて受診の啓発をしていきたいです。また、女性特有のがん以外のがん検診も社内報などの利用、定期的な勉強会の実施など、従業員に響くかたちで情報提供したいと考えています。

--ありがとうございました。
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