パートナー企業・団体コンソノート
「がんと共に生きる」すべての人が、
かけがえのない存在として認め合う社会を目指して
株式会社 ポーラ

人事戦略部 ワーキングイノベーションチーム マネージャー 古越 英治 氏
経営企画部CSR・コーポレートチーム マネージャー 齋藤 明子 氏
経営企画部CSR・コーポレートチーム 小池 寿美江 氏
memo
約1,600人の従業員に加え、約4万5,000人*1のビューティーディレクターを抱える株式会社 ポーラ。2018年4月より「がん共生プログラム」をスタートさせ、ポーラで働くすべての人たちに対して仕事とがん治療との両立、そして健康に働ける環境づくりに取り組んでいます。経営企画部CSR・コーポレートチームマネージャーの齋藤明子氏に、誰もが自分らしく活躍しているポーラについてお話しを伺いました。
*1 2018年12月末現在

ビジネスパートナーも含めた「がん共生プログラム」スタート
2人に1人が「がん」になるといわれている今、がんになっても安心して自分らしく働けるように、ポーラでは「がん共生プログラム」を昨年4月よりスタートしました。特徴としては、従業員だけでなく、ビジネスパートナー*2も含めたプログラムであることです。この「がん共生プログラム」には、以下の3つのテーマがあります。
*2 ポーラが商品販売などの委託販売契約を結んでいる個人事業主であるビューティーディレクター。10代から100歳代までの幅広い年齢の方々が活躍されています。

テーマ1.がんに対する理解を深める(早期発見・早期治療の大切さを伝える)
まずは、がんを知ってもらうために、がんに対する基礎知識や就労のサポート制度などが掲載されたプログラムブックを配布するとともに、イントラネットを利用した情報提供(従業員向け・ビジネスパートナー向け)も行なっています。

【従業員に対して】
がん検診については、年1回の健康診断時にがん検診・婦人科検診を行います。30歳以上の女性が受診できる乳がん検診では、マンモグラフィーか超音波検査を自分で選べます。子宮頸部細胞診と子宮経腟超音波は全年齢に補助。男性の前立腺がん検診も50歳以上に補助しています。特に、女性の検診に関しては、健康診断と婦人科検診をワンストップで受診できる体制を整えているため、約80パーセントが受診しています。
また、健康増進と意識の向上を目的とし、健康月間を設け、社員食堂で健康メニューを出したり、定期的にセミナーを開催したりしています。2018年5月からは、従業員が健康診断の結果をわかりやすく理解できるようにPepUp(ペップアップ)というwebサービスを導入し、情報提供・フィードバックしています。
【ビジネスパートナーに対して】
ビューティーディレクター(ポーラ福祉共済事業団*3会員の約1万人対象)に対しては、がん検診にかかる費用の一部を補助しています。
また、ビューティーディレクターを束ねる約230人*4のグランドオーナーへは、「GOドッグ」と呼ばれる総合健診を全額会社負担で展開。グランドオーナーのヘルスリテラシーが高まることで、ビューティーディレクターにもそれが波及することを期待しています。
さらに半期に一度行われる優秀者を対象とした表彰式で乳がんのセルフチェックのブースを構えるなど、がんについて正しい知識を持ってもらう活動を積極的に行っています。
*3 ビジネスパートナーの互助組織
*4 2019年1月1日現在
テーマ2.安心してがんと向き合う
もし、がんになってしまった場合も安心して治療に向き合えるよう制度を整えました。
【従業員に対して】
傷病短時間勤務制度、時間単位有給休暇制度、リモートワーク、傷病退職からのカムバック制度などを用意。
2019年7月からは、有給休暇の付与条件を緩和。がんをはじめとした傷病休職者にも有給休暇を付与することで、職場復帰後も安心して治療と就労を両立できるようになりました。
【ビジネスパートナーに対して】
ビューティーディレクターの収入を一部サポートする制度を設け、がん治療で長期間販売活動ができなくなった場合でも、安心して治療を受けられ、復帰しやすい環境を整えています。
そして2019年9月から、ポーラ福祉共済事業団会員を対象とした、復帰・両立サポートに新制度を導入します。
- 個々の状況に応じてがん治療の初期費用の一部を補助する「治療応援金」
- 治療による外見変化に対する費用を一部補助する「アピアランスサポート」
- 復帰時に必要な物の購入等に使える「ショッピングポイントの付与」
復帰をさらに後押しします。
テーマ3.経験を大切に学ぶ
プログラムブックやイントラネットの中で罹患者が自分の経験を公表し、その経験を大切な価値として共有しています。がんと向き合いながら活躍している仲間の存在が「がんと共に生きる」ことへの理解を深め、認め合う風土づくりに貢献しています。
今では、がん共生プログラムの活動は、社内に留まらず、地域全体でがんと向き合うリレー・フォー・ライフ等のチャリティイベントにビューティーディレクターが積極的に参加することにも繋がり、その輪が全国に広がっています。
また、従業員の約70%、ビューティーディレクターのほとんどが女性である弊社ならではのこととして、社内のがん経験者たちの多くは、男性に比べて低い女性のがん検診受診率に大きな課題認識を抱えており、がん検診の重要性を広めるべきだと考えていました。
そこで、経験者のアイデアを盛り込んだ女性向けの当社オリジナルがん検診啓発ブック『がん検診を受けましょう(監修:公益財団法人 日本対がん協会)』を発行。
がんに関連したリレー・フォー・ライフ等のイベントで配布することで、女性のがん検診受診率が少しでも上がり「早期発見」「早期治療」の一助となれればと考えています。
今後も、従業員、そしてビジネスパートナーだけでなく「がんと共に生きる」すべての人が、かけがえのない存在として認め合う社会の実現を目指していきたいです。

経営企画部CSR・コーポレートチーム マネージャー 田渕敬士氏、
人事戦略部 ワーキングイノベーションチーム マネージャー 古越英治氏、
経営企画部CSR・コーポレートチーム マネージャー 齋藤明子氏、
経営企画部CSR・コーポレートチーム 小池寿美江氏
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