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2022/07/27

令和4年度 第1回 コンソ40運営会議報告

◆令和4年度 第1回 コンソ40企業による運営会議を実施しました。

▲会場:TKPガーデンシティ竹橋
▲オンライン参加の方からも活発なご意見
▲顧問:中川恵一先生
▲座長:第一生命保険株式会社 真鍋様
  • 日 時:6月29日(水) 16:30~18:00(約90分)
  • 形 式:ハイブリッド形式(現地会場:TKPガーデンシティ竹橋+オンライン:zoomミーティング)
  • 次 第:◎ご挨拶と新規ご参画企業のご紹介
    • -サントリーホールディングス株式会社様
    • -日本電気株式会社様
    • -日本ナレッジスペース株式会社様
    • -ブラザー工業株式会社様
    • ◎令和4年度のコンソ40活動について
    • ◎事例発表と質疑応答 3社
    • ◎特別講演+ディスカッション 中川 恵一先生
    • ◎まとめ
  • 参 加:39/39社(連名参加を含む50名)

コンソ40とは

「自社と他社の従業員をがんから守る」を理念に積極推進企業へ要請し、運営組織を結成。
研修会コンテンツの検討や、様々な意見交換会を実施しています。
(コンソ40は過去の企業アクション表彰企業や研修会の複数参加企業を選出しました。)

コンソ40今年度方針について

  • 周りの企業に影響を与えてけん引していけるような組織づくりを目指していきたい。
  • 企業コンソーシアムの特設ページやコンソ40のロゴも制作する。
  • コンソ40間で個別情報交換ができる「コンソコミュニティ活動」を開始する。
    (運用フロー等は確定次第コンソ40にご案内予定です。)

事例発表

■大同生命保険株式会社様 「がん検診受診率向上の取組み」

  • 従前から、がん検診は定期健診に組み込んでおり、受診率向上策は、健康経営施策の根幹である定期健診施策(二次健診、特定保健指導等を含む)のなかで取り組み。
  • 本社の若年層につき、定期健診をバス健診で行っていた関係で、子宮頸がん検診を同時受診できず受診率が低いという課題があったが、定期健診直後に受診可能な近隣の医療機関を手配することで受診率を大きく改善。
▲大同生命株式会社様スライド

■大東建託パートナーズ株式会社様 「がん検診への取り組み コロナ禍前~コロナ禍期間の変化」

  • 通院方式での職域健診に変更後も、がん検診はできる限り組み込み、受診は公用外出、交通費も会社負担とすること、各営業所の健診担当者とも連携し、受診状況の進捗把握を強化したことで、期間内健診受診率 100%を達成
  • 「コロナ前と同様に全てのがん検診を健康診断と一緒にやってほしい」という従業員からの声を受け、提携医療機関数を拡大
▲大東建託パートナーズ株式会社様スライド

■城北ヤクルト販売株式会社様 「がん検診受診率向上へ向けた取組み」

  • 社員は費用負担3割、ヤクルトレディとアルバイトは足立区・荒川区在住の人に限り受診費用を全額負担
  • 社内でのがん教育勉強会の継続実施や区民向け無料がん講座の実施
▲城北ヤクルト販売株式会社様スライド

東京大学大学院医学系研究科 特任教授 中川恵一先生より特別講演

コンソ40は厚労省の仕様書にも記載されており、職域がん対策の非常に重要なポジションで大きな期待を持たれている。本日参加の皆様がこの組織をどのように運営し、何を発信していくのか議論を重ねて、是非職域のがん対策をけん引してほしい。また、この活動自体の知名度が上がっていくことも重要なので、本日はNHK様にも見学にお越しいただいた。

<NHK報道局 水野様>
本日は見学ですが、NHKでは「企業のがん対策」について本格的に取材を始めています。第4期がん基本計画が新たに始まっていく中において非常に重要な取り組みだと思っており、このコンソ40は企業のがん対策で非常に重要なトップランナーの皆様だと思いますので、先進的な事例等の放送を検討させていただきたいと考えております。

<中川先生>
サラリーマンの死因の半分はがんで、病死では9割を占める。女性が働き、定年が伸びる事で職域でのがんは増える。一方、日本はがん対策の遅れが目立つ。死亡数ではアメリカは減少、日本は増加。死亡率はアメリカの約2倍となっていてがん検診受診率の低さが原因である。がん検診において職域での検診は非常に重要なウエイトを占めている。今は中学生・高校生ががんの教育を受けている。また、コロナによる検診受診者の減少に比例してがん発見数も減少し、がんの患者が減ってしまっている。対がん協会のデータでは住民健診は大きく減っているが、職域検診は減っていないと出ている。是非みなさんがこういう事に対して問題点を洗い出しアプローチするというような事をしていただきたい。コンソ企業は、一般パートナー企業よりも高い受診率だが、子宮頸がん等にはまだ課題が残るのでこのあたりも是非考えていただきたい。受診勧奨については、社員からの同意をとって情報を取り扱いしていく事が必要である。受診率に効く12の取り組みや、アドバイスレポートに関するご意見や活用に関しても意見を出してほしい。
皆様に今後パートナー企業を引っ張っていく中でコンソ40の活動をどのように進めていくかというテーマについて話題提供をさせていただきました。このあとは自由にディスカッションできれば良いと思います。

フリーディスカッション※一部抜粋

  • 本日は静岡や愛知の参加企業・団体もいるが、コンソ40メンバーを拝見すると、「東京都」や「大企業」に多く集約されているように思える。このメンバーが40社以上になってもいいのではないか、その際に他県やさまざまな地域に広げていったほうが良いと思う。
  • 厚労省に提言できるような企業が集約していると思う。市区町村と健保と企業で把握している受診率の連携が取れていない現状問題を、日本国民の健康をICT化する動向のように、マイナンバーなどの活用が実現できたら良いと思う。
  • がん対策基本法では国の方針は決まっているものの、企業にどう落とし込むかは明確化されていないため、企業としてどう取り組んでいくかが非常に大事。それは企業に所属する人が意見を出していかなければいけない。
  • いままでたくさんの好事例共有をコンソ40運営会議や研修会で行ってきたが、その資料や社内で社員に対して発信しているツールなどを勉強用として「コンソ40限り」で開示・共有できないだろうか。
  • コンソ40メンバーでの悩みや課題は一緒のような気もしている。自由にやりとりできるオープンなSNSを設置し、課題や共感点などに対して回答や意見交換する場があるといいと思う。
  • すでに参加意識が高い組織ではあるが、コンソ40運営会議を適宜対面形式にて開催することや、分科会のようにして参加意識をより向上させるべきだとも思った。
  • 別法人の健保と事業主である企業の情報連携や同意の取得方法は、個人情報の問題のため内部で議論している。法務や弁護士に相談しているが高額になるため経費削減が課題となっている。
  • 私はいち営業部員である。10年で7回がんが再発しており、その際に会社に就労制度の追加や整備を指摘した。制度が整えば優良企業のイメージを新入社員にアピールでき、優秀人材への獲得にも繋がると考えている。

最後に

<株式会社古川 山田 智明 様>

日本で働くサラリーマンの健康と生命を守っていくという社会への挑戦というような意気込みを感じ、私としてもそんな会議にしたいと考えた。また、自社の事例だけでなく他社の事例も取り入れ、昨年よりも今年、今年よりも来年と、試行錯誤しながら検診受診率の向上を目指していきたいと思う。コンソ40の理念である「がん検診の検診率の向上」「治療と仕事の両立支援」を、皆様とともにけん引するような組織 にしていきたい。