ワコールは5大がん全ての検診を実施し、節目年齢(40・45・50・55歳)での人間ドックも行っています。節目人間ドックは、補助金7.5万円の範囲で何度でも受診可能。徹底的な検診ならびにオーバーホールの機会として提供しています。また定期健診(+がん検診)で要精密検査とされた社員への受診勧奨も徹底的に行っています。在籍する保健師9名がまず口頭で受診を勧奨。外勤スタッフには電話連絡します。そして受診時必要な書類(紹介状)に返信欄を設け、診療機関から受診確認を取っています。さらに2カ月経って返事・返信のない社員には再度、受診を勧告。更に2カ月後にも再々度受診勧告を行います。この徹底した取り組みで、70%超の精密検査受診率を達成しています。
そんなワコールの取り組みが評価され、「平成27年度 がん検診50%推進全国大会」で厚生労働大臣賞を受賞されました。がん対策推進企業アクションにはいち早く参画し、また一昨年まで長谷川人事部長がアドバイザリーボードメンバーの一人として活動に加わっていました。ここから得られた情報は社内への啓発に大きく活かされています。これまで、ワコールはがん対策の制度づくりと環境整備に精力的に取り組んできましたが、まだ課題はあります。その1つが禁煙ならびに受動喫煙対策です。本社・事業所は分煙を進め、禁煙タイムも設定。喫煙できる場所と時間を限定しています。それでもやや甘い施策と言えますが、さらに外勤スタッフへの対策は未着手。今後、取引先と連携して喫煙率を下げていきたいと考えています。