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2024/03/19

令和5年度 第2回 企業コンソーシアム研修会を開催

(ページの最終更新日:2024年03月19日)

<開催日時>

日時:2024年2月28日(水)
形式:オンライン形式

<会議次第>

  1. ご挨拶
    厚生労働省 健康・生活衛生局がん・疾病対策課 課長補佐 磯 高徳様 (3分)
    東京大学大学院医学系研究科 総合放射線腫瘍学講座 特任教授 中川 恵一先生(10分)
  2. 講師による「両立支援」に関するご講演 (25分)
    一般社団法人がんと働く応援団 吉田 ゆり様
  3. 企業による好事例共有 (10分×2社)
    「職域でのがん検診に関する情報の取扱について」
    富士通株式会社 健康推進本部シニアアドバイザー
    東 泰弘 様
    「企業における治療と仕事の両立支援に関する取り組みについて」
    野村證券株式会社 人事戦略部 ヘルスサポートグループ
    河野 和絵 様
  4. 企業コンソーシアムの活動について
    第一生命保険株式会社 生涯設計教育部 フェロー
    真鍋 徹 様
  5. 総括(閉会のご挨拶)
    第一生命保険株式会社 生涯設計教育部 フェロー
    真鍋 徹 様

厚生労働省 課長補佐 磯 高徳様よりご挨拶

厚生労働省 課長補佐 磯 高徳様よりご挨拶

がん患者の3人に1人が働く世代といわれており、参加者の上司や同僚、部下の方々ががんに罹患しているという計算となる。がんに一度罹患すると仕事を諦めて長期間入院し、治療するイメージをお持ちかもしれないが、医療の進歩によって早期発見すれば通院しながら仕事ができるようになっているという現状もある。
本日の研修会は治療と仕事の両立支援についての話であり、各企業の好事例発表や専門家の先生方の説明を是非持ち帰っていただき、企業や家庭の大切な方を守っていく一助になれば幸いであるとご挨拶いただいた。

顧問 中川 恵一先生よりご挨拶

顧問 中川 恵一先生よりご挨拶

職場におけるがん対策の重要性が増していて、とりわけ両立支援が非常に重要であると考えている。55歳が定年の時は会社にがんの患者はほとんどいなかったが、定年が65歳になると男女ともに15%くらい、70歳だと約2割ががんになるという計算である。定年の延長というのは働くがん患者が増えるということになる。がんの早期発見と両立支援は密接に関係していて、早期発見が両立支援を支える重要なファクターであると考える。企業の中でがん対策というものに理解があると両立支援が進む、企業内での認識が深まることが重要であると考える。日本では職域のがん対策が非常に重要であり、企業コンソーシアムは国としても重要な役割であると認識している。引き続き皆様のお力をお貸しいただきたいと思うとご挨拶いただいた。

講師による「両立支援」に関するご講演 (25分)

一般社団法人がんと働く応援団 代表理事 吉田 ゆり様

一般社団法人がんと働く応援団 代表理事 吉田 ゆり様

治療と仕事の両立で苦労している方は54%、苦労した点として挙げられていたのは上司や同僚からの理解支援がなく、相談できない雰囲気だったという声が多く届いている。
日本の9割ほどは中小企業であり、企業規模、制度の有無が全てではなく周囲の正しい理解、両立を応援するという雰囲気が得られているかどうかが治療と仕事の両立を促進させる鍵なのだとこの調査でよくわかった次第である。
日頃から従業員のヘルスリテラシーを高め、いざ病気になってもコミュニケーションを図り、できることできないことを明確化させる。本人がどうしたら活躍できるのかを共に考える。こうした視点をもつ職場、従業員が増えることが多用な働き方を日本に根付かせるルートになるのではないかと考える。
がんを含む多様なライフイベントと仕事を両立させる従業員のチャレンジを当たり前のものとして応援し、支えながら周囲も学ぶ。そのような職場環境を皆様と共に作っていければと考えているとご講演いただいた。

分科会より進捗状況の発表、事例共有(各6分)

テーマ①職域でのがん検診に関する情報の取扱について

発表企業: 富士通株式会社 健康推進本部シニアアドバイザー 東 泰弘 様
個人情報保護法の改定によって健康情報の取得、第三者提供に際して個別同意が求められることになったことを踏まえ、2024年度から個別の同意を取得する準備をすすめているところである。最も効率的に、なるべく簡潔にできる方法を考えていくべきだと計画をしている。様々な事例が出てきた際の対応方法やそのような事例に対しても実践をしていき、ノウハウが溜まったら改めて共有したいと思うとまとめた。

テーマ②企業における治療と仕事の両立支援に関する取り組みについて

発表企業:野村證券株式会社 人事企画部 ヘルスサポートグループ長 河野 和絵 様
傷病休暇や時間単位の有給休暇取得、休職から復帰した際の短縮勤務利用、フレックスタイム制などの両立支援の制度を整えており、復帰する際は復職支援プランを活用してサポートしている。治療と仕事を両立する社員の体験談をイントラネットへ掲載し、今年度は分科会参加企業の事例を参考にして初めてがんサバイバーの方の座談会を実施し、自社が両立しやすい職場にするためにはどうするべきかディスカッションを行ったと共有。

企業コンソーシアムの活動について

総括(閉会のご挨拶)

第一生命保険株式会社 生涯設計教育部 フェロー 真鍋 徹 様

第一生命保険株式会社 生涯設計教育部 フェロー 真鍋 徹 様

企業コンソーシアムとは「自社と他社の従業員をがんから守るために」というコンセプトで発足して活動をしている。
全体研修会については、本日のように学びの形やベンチマークという形で年2回は開催したいというところである。
企業コンソーシアムについては取り組み自体が広がっていくということがひとつの大きな課題になっているかと考える。
昨年度からがんサバイバーのサークルを作ったり、個人情報の同意について取り付けを開始したり企業の行動変容に表れていることも確かである。
こういった企業のアイデアを企業自身が自社のために考えないとうまく進まない、そういった意味でも研修会には積極的に参加していただき、自社のがん対策に役立てていただきたいと思う、と総括。

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