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イベントレポート

2018/1/26
がん対策推進企業アクション「北九州セミナー」を開催しました

2017年12月8日(金)14:00~17:00、北九州市の北九州国際会議場国際会議室において、「がん対策推進企業アクション 北九州セミナー」を開催致しました。全国7ブロックで開催されるセミナーの7回目の開催となり、九州の企業の総務・人事担当者を中心に73名が参加しました。

当日の会場風景
▲当日の会場風景

「我が国におけるがん対策について」

厚生労働省健康局 がん・疾病対策課 健康局専門官 小野由布子氏

第3期がん対策基本法や検診の課題など、がんの現状とがん対策の歩みについて説明。検診受診率50%を目指しているものの、現在男性の肺がん以外達成できておらず、これは国民の知識不足によるものであると解説。また、国が進めている働き方改革の中で職域でのがんと就労の両立支援の取り組みとして、休暇制度や自宅勤務などを挙げ、主治医、会社、そして両立支援コーディネーターのトライアングル型支援でがんに罹患した社員を守ることについても紹介がありました。加えて、「治療と職域におけるガイドライン」を作成し、省内の健康局、職業安定局、労働局と連携しながら、がん対策の基本的な政策で企業の就労を支えていきたいと述べました。

大谷課長補佐の会場風景
▲厚生労働省

健康局 がん・疾病対策課 小野由布子 専門官

「がん対策推進企業アクション事業説明」
がん対策推進企業アクション事務局 事務局長 飯塚威文

年間で101万人ががんに罹患し、37万人ががんで死亡、生涯で日本人の二人に一人ががんになると説明。163万人が現在も治療中であり、その中にはもちろん働きながらがん治療をしている人もいると示しました。働く人の7人に1人ががんになる時代、企業としても従業員のがん対策や仕事と治療の両立支援が求められる中、がん対策推進企業アクションには日本の就労人口の約1割が参加をしていると説明。是非とも推進パートナーとして登録してほしいと参加者に呼びかけました。

飯塚事務局長の写真
▲がん対策推進企業アクション事務局 事務局長 飯塚威文

講演【1】 「職域におけるがん教育の重要性」
東京大学医学部附属病院放射線科 准教授 中川恵一氏

最初に、既にパートナー企業として登録しているところはどのくらいあるか挙手をしてもらったところ、少なかったため、是非登録してもらいたいと呼びかけました。日本では2016年からがん登録が始まっているが、世界的に見ると極めて遅いことだと説明。これは日本人のがんに対する知識不足が原因であるとし、配布した小冊子「がん検診のすすめ」に書かれている内容を知っているかどうかで罹患時の運命が大きく変わることを示しました。関連して、企業のトップにがんの知識があるかどうかで従業員の検診受診率が決まることも説明。また、治療開始前に辞職の決断をしてしまう人は4割、告知後は3割に上るとし、これも日本人ががんを知らないためであると解説がありました。辞職・離職をはじめ大事な決断は平常心のときに下すことが重要であることについても説明があり、くれぐれもがんと診断された後の不安定な精神状態の時に大切なことを決めないでほしいと話がありました。日本人のがんに関する知識不足を打開するために、今年の4月からがん教育が指導要領に入り、小中高等学校でがんを教えるようになったことも解説。これに対し、大人はがんを学ぶ機会がないため、強制力のある職場でがん教育を行う必要性を訴え、就労世代へのがん教育は企業アクションとしての大きなミッションでもあると話しました。早期のがんは症状もなく、進行してからでは罹患した本人はもちろん、勤務先にもダメージが大きいため、早期発見し、最良な治療を受けてほしいとまとめました。

中川先生の写真
▲東京大学医学部付属病院放射線科 准教授 中川恵一氏

講演【2】「生きているだけで価値がある

シンガーソングライター・子宮頸がん経験者 松田陽子氏

娘が生まれたことによって、これまで自分の体や健康に一切興味がなかった自分が変わったが、自分の体を大事にしようと思った矢先に子宮頸がんと診断された過去を語りました。治療後も腫瘍を切ったら終わり、というわけではなく、再発する確率も50%あるなど、その後が長いという経験者ならではのお話もありました。さらに「死んでしまったら周りに申し訳ない」という思いから、がんによって体はもとより心が壊れていくことについても経験談があり、まさか自分が精神疾患にかかるとは思ってもいなかったと当時を振り返りました。闘病中は味覚障害もあり、娘にご飯を作ってあげることができなかったというつらい経験も話しましたが、寝たきりだったときにもらった、友人からの「あなたは苦しむために生まれてきたわけではない。誰一人として使命のない人はいない。幸せになるために生まれてきた」という言葉に激励されたことを話しました。そして治療後は1人でも多くの人ががん検診に行くようにと、啓発活動を使命として生きていることを話しました。
最後に、「あなたが大事で、あなたの命はあなただけのものではない。だからがん検診に行ってほしい」と周りの人に真心を込めて伝えてほしいと参加者へのメッセージを述べ、講演を終えました。

写真
▲登壇の様子 松田陽子氏

「新日鐵住金株式会社八幡製鐵所が行うがん患者の方への就労支援について」

新日鐵住金株式会社八幡製鐵所 産業医 中西昌嗣氏

新日鐵では、大腸がんの初期をはじめ毎年2、3例ほど検査でがんが見つかるが、早期のうちに見つけられるのは便潜血検査などをしているからであると説明。事業所としては健康診断の結果の速やかな返却や、陽性所見があれば紹介状も送付するよう気を付けていると挙げ、療養中も治療に専念させることや所得補償の手続きなども配慮していると紹介。当日、サンプルを配布していた病状経過診断書についても、主治医に作成をいただいた上で、これを元に人事担当や産業医などが病状の経過はもちろん、復職後義務や就業制限を合議し、患者の復職後サポート設計を行うものであると解説。治療者への具体的なサポート例としては勤務シフトの調整や作業工程・設備などの変更検討など、各々の状況に応じて配慮できるようなものを紹介。最後に、有効だと思われる制度として、午前勤務や週3回勤務(いずれも有期限)、時間単位での年次有給休暇取得制度の2つを紹介しました。

 

江刺さんの写真
▲ 新日鐵住金株式会社八幡製鐵所 産業医 中西昌嗣氏

質疑応答

中川氏へ

【質問】社員に対してがん検診を希望させる秘訣は?
【回答】まったくがんを知らない人に言っても難しい。「がんは症状を出しにくい病気」ということと、検診の必要性を納得してもらう。

中川氏から松田さんへ

【質問】罹患当時から歌手で、職場というものはなかったのか?
【回答】 職場がなかったので、精神疾患に関しても閉ざされた状況だった。
(中川氏補足)職場でがんの情報を共有した方がいいと思うが、特に中小企業の場合などは「がんだと言ったらクビになるかもしれない」と考えてしまう人もいるだろう。また、中小企業では経営者はじめ1人1人の重みが大きい。やはり経営者ががんを知ることが大事だと思う。

中西氏へ

【質問】がんの検査項目に希望者対象のものがあったが、これらは何故希望者制なのか?
【回答】 企業検診は衛生法に則って内容を決めている。がん検診に関しては健保組合が決めているので、そちらに沿ってやっている。
(中川氏補足)企業でのがん検診に関して、今のところ法律での裏付けがない。しかし、今後データヘルスでのエビデンスが出てくれば良い方向に向かう可能性はある。
【質問】取り組んでいることとして、治療などのための外出が認められているとあったが、これは勤務時間内での外出扱いということか?
【回答】「勤務時間内での外出」という扱いになっている。会社に帰ってきたら外出した分長く働くことにしているので、総勤務時間は変わらない。フレックスタイム制も導入。
(中川氏補足)がん患者支援を目的として、就業規則を変更した企業には助成金を出す動きもある。簡単なことではないと思うが、就業規則を柔軟に変えられるようになることが大事なのではないか。加えて、アドバイザリーボードのボードメンバーである阿南里恵氏が来場していたため、中川氏が阿南氏に就業規則に関する意見を求めた。
(阿南氏意見)企業の方からよく「どういった制度を作ればよいのか」と聞かれることが多いが、治療の内容やがん種によって配慮すべき内容は人それぞれである。患者がいつでも相談できるような環境を作ることが1番大事だと思う。
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