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イベントレポート

2017/08/18
【福島県社労士会主催セミナー】を開催しました

福島県郡山市にて、社会保険労務士を対象とした研修会が開催されました。研修会の最後には、中川恵一氏によるがん患者の就労支援に関する講演が行われました。質疑応答も活発に行われ、有意義なものとなりました。
福島県社労士会主催セミナー
◎「がんと仕事〜医師から見たがんの就労支援〜」
中川恵一氏(東京大学医学部附属病院放射線科准教授)

中川氏は、会社の中でがん対策が重要な課題になっているとし、社労士の皆さんにぜひ学んで頂きたい、と講演を始めました。日本は世界で最もがんが多い国であるが、がんのデータ化が始まったのは去年からであり、世界に大きく遅れを取っていると述べ、がんに対する日本の意識の低さを示しました。年間約100万人が新たにがんと診断され、そのうちの3分の1が働く世代であり、仕事をしながらがん治療を続けている方は、約32万5千人います。一方でがん治療と仕事が両立できる時代にも関わらず、がんと診断されたときに勤めていた会社を約34%の方が依願退職もしくは解雇されているのが実態です。社労士の先生たちにお願いしたいこととして、社員ががんになっても仕事を辞めさせないように頑張ってほしい、と強く訴えました。

中川氏による講演

続いてがん患者が増加の一途をたどる日本に対し、欧米ではがんによる死亡者数は減っている、と新聞記事を用いて説明しました。日本は先進国ながらがん対策後進国であるという問題強調して話し、問題解決のためには知識が重要であると説きました。まずは社労士の先生たちに、少しでもがんについて知って、自分の大切な人や指導している企業の人たちを守ってほしいと強く訴えました。

続けて、がんで死なないための方法を説明しました。一次予防として喫煙は控え、飲酒はほどほどにすること、運動、栄養バランスのとれた食事など、日々の生活を正すことを挙げましたが、完璧な生活を送っても運の要素が絡むため、完全に予防することは不可能であると説明しました。しかし運悪くがんが見つかった場合でも、早期に見つけ、治すことで二次予防が可能であると述べ、健康なうちに検診に行く重要さを明示し、生活習慣の改善と定期的な検診による二重の予防を勧めました。

続いてがんと自殺の関係性についてデータを示し、がんは治る病気であることが知られていないため、自殺したり仕事を辞めたりする人が多いと説明しました。加えて、通院による放射線治療についてもあまり知られておらず、このことが離職に繋がると解説しました。手術以外の治療法を周知するためにも、社労士の方々が、働きながら治療する術もあることを理解し、各企業に情報を提供することが必要だと訴えました。

中川氏による講演_2

次に今年の4月から小中高校でがん教育が始まったことに触れました。がんの知識を学校で得られる子どもたちに対し、大人が知識を得る機会がないという現状述べ、解決策として職場での出張講座を挙げました。また、社労士の方は社員と企業を守っていく責任があるので、一般の人以上にがんについて知っていてほしい、と会社を守るための知識の大切さを話されました。

中川氏による講演_3

最後に、経営者ががん知識を持っていることにより社員の検診受診率が高くなることに言及し、そのきっかけのひとつとして企業アクションへのパートナー登録を勧めました。特に中小企業は大企業以上に社員ひとりひとりの役割が大きくなるため、対策が求められると述べました。また、時短勤務や在宅勤務など、両立支援の確立や、主治医やソーシャルワーカーとの連携の重要性を話されました。そして「社労士のみなさんには、がんにかかったことで辞めてしまう人を引きとめてほしい」と、がんになった社員の離職を食い止めるために協力を求め、講演を終えました。

◎質疑応答
1、働きながら治療を続けた方がよい、というデータはあるか。

⇒残念ながらあまりない。ただ、仕事によってやりがいを感じることで免疫力を高めることができるのではないかと考えられる。

2、働く環境によってストレスが溜まる等により、免疫が下がりやすくなるのではないか。

⇒やりがいのない長時間労働というものはあると思うが、がんになることで自らの生死について考え、無駄なことをしたくないという意識が強くなる。その中で仕事を選ぶことは、その仕事に何らかの意義を感じているのだと思う。がんを経験することによって人間が磨かれ、仕事をする上でプラスになる。つまり免疫力を下げるような仕事はしなくなると考えられる。

3、治療しながら働いた方が、生存率は高いか。

⇒実証的なデータはないが、所得が下がるとがんになる確率が上がるということはある。安定した収入を得ながら暮らすことは大切だと考えられる。おそらく、仕事をしていた方が がんになりにくいと思う。

4、免疫療法というのをよく聞くが、その将来性が気になる。

⇒今までの免疫療法は、あまり効かない。免疫は、がんの予防には非常に有効。しかし、免疫細胞を活性化したところで大きくなったがん細胞を殺すのは難しい。オプシーボという細胞の免疫抑制を緩める薬も、延命はできても治療はできない。薬物療法のひとつとして取り入れていると言える。がん拠点病院で治療を受けることをおすすめする。

質疑応答
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