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イベントレポート

2015/11/18 開催
がん対策推進企業アクション「仙台セミナー」を開催しました

2015年11月18日(火) 14:00~17:00、仙台市の仙台サンプラザにおいて〈がん対策推進企業アクション「仙台セミナー」〉を開催しました。全国7ブロックで開催されるセミナーの第2弾。地元宮城県だけでなく近隣の県からも応募をいただき、当日は135名の方が参加しました。
会場(受付)の様子
▲会場(受付)の様子
「がん対策の更なる充実に向けて」
厚生労働省健康局がん・疾病対策課清住雄希課長補佐より、がん対策推進基本計画に基づいた、がん対策加速化プランの説明を行いました。国内のがん検診の現状について解説し、最近の動向として、がん検診の種類やがん検診の基本条件などを説明しました。検診受診率の低さについて、がん検診未受診の理由なども紹介し、「検診を受けやすい環境を整えていくことが重要」と話しました。
更に現在の課題を解決する為に「新たなステージに入ったがん検診の総合支援事業」を説明し、職域におけるがん対策の重要性を語り、国策として「がん対策推進企業アクション」プロジェクトがスタートし、ここまで歩んできたことを振り返りました。
がんと就労に関しては、がん患者の就労に関する総合支援事業の中で、仕事と治療に対する取り組みとして、ハローワークなどで行っている就職支援制度や各種啓発活動を紹介しました。がん患者の就労支援についての連携及び拠点が拡大していることを説明しました。
清住課長補佐
▲厚生労働省 健康局
がん・疾病対策課 清住雄希課長補佐
「がん対策推進企業アクション事業説明」
がん対策推進企業アクション事務局の飯塚事務局長から、がん対策推進企業アクションの事業内容を説明しました。がん対策推進企業アクションは、職域におけるがん検診受診率の向上、がん患者・経験者の就労、がんへの理解促進を企業連携で推進していくことを目標としており、がん対策推進パートナーとなった際のメリット等を紹介しました。
飯塚事務局長
▲がん対策推進企業アクション
飯塚威文事務局長
基調講演「企業におけるがん対策の重要性」
東京大学医学部附属病院放射線科准教授・「がん対策推進企業アクション」アドバイザリーボード議長の中川恵一先生による基調講演が行われました。
冒頭、進行がんと早期がんはまったく違う病気であり、臓器ごとに違う病気であることを強調しました。この様な事を社会が共有しがんに罹患しても働けることを知ることが大切だと説明しました。2015年の推計値では、男性の67%、女性の50%が生涯のうちにがんに罹患するとしたデータを示し、がんはとても身近な病気であることを説明。何より大切なのは、正しい情報知ることの大切さを力説しました。
他の先進国ではがん対策により死亡数が減っていること、日米比較で1.6倍日本の方が、がんで死亡するというデータを披露しました。 子供へのがん教育が進む中、大人へのがん教育、とりわけ職場でのがん検診はとても重要と語り、加えてがんを知るためのセミナーに従業員を参加させるなど、大人のがん教育の重要性と、企業が積極的に従業員にがん検診の受診を促進し、現役世代のがんを防ぐ意識が大切であることを強調しました。
今後、ますます定年延長などで長い間働く社会になれば日本人の会社員にがんが多発するのは当たり前の社会になると指摘し、がん対策推進企業アクションを通してがん対策を行うことは、企業にとってマイナスの点は何もないこと、まだ参加していない企業があれば是非、参加してほしいと要望しました。 また、がん患者の就労に関しての問題点を指摘し、治療にあたる医師は就労について無関心なこともあり、それを補う意味でも社会保険労務士や、産業医が関わることが必要としました。
マスコミで報道されている北斗晶さんが乳がんに罹患したニュースを取り上げ、「一般的に誤解されているが、早期がんには症状がない、1㎝にならないとがんは見つけられない、1~2㎝のうちに見つけないと早期発見ではない、そもそも、がん検診の目的は、がん死亡を減らすことであり、早期発見が、がん検診の目的ではない」と語りました。
中川先生
▲がん対策の重要性を説明する中川恵一先生
会場の様子
▲会場の様子
パネルディスカッション「大切な社員ががんになったら」
「大切な社員ががんになったら」をテーマとしたパネルディスカッションでは、中川恵一先生、社会保険労務士の阿部陽子氏、阿南里恵委員(アドバイザリーボードメンバー・特定非営利活動法人がん・生殖医療学会患者ネットワーク担当)の3名で、「がんと就労」をテーマにディスカッションを行いました。
最初に阿部氏より、社会保険労務士の仕事内容と、企業のがん対策に社労士はどのように関わっているのか、社会制度としてどのようなものがあるか、傷病手当金、高額療養費、失業給付、障害年金などについて説明がありました。当事者はもちろんのこと企業も悩んでいること、社内のコミュニケーションを円滑にしてトラブルを未然に防ぐことが必要であることが話されました。がん=直ぐに死亡と言う訳ではないことを繰り返し強調されていました。
具体的な例として、治療のための休職に関しては年次有給休暇を残しておいて傷病手当金で対応するようにアドバイスをして手続きなどを行った経験を話されました。
阿部陽子氏
▲社会保険労務士 阿部陽子氏
続いて、阿南委員よりご自身ががんを罹患したことにより就労に苦労した実例を紹介後、「がんと向き合った4,054人の声」(静岡がんセンター「がんの社会学」に関する研究グループ)を紹介し、がんと就労に関してがん体験者の悩みや解決法などの実例を紹介しました。罹患した際の年齢により社会的な状況が違うこと、後遺症も人それぞれであり、周囲の理解が必要で、がんは生きるか死ぬかだけではないことを強調されました。
阿南里恵委員
▲阿南里恵委員
3名が揃ってのディスカッションでは、がんと就労の社会環境について国内の労働人口が減り続ける中、就労人口をたもつしかない、避けて通れない日本の課題であることを説明し、その為には社内制度について、治療をしながら(抗がん剤等)の就労についてのあるべき姿について話し合われました。臨床医の立場として中川先生からは通院治療にもかかわらず仕事をやめてしまうことの問題点が指摘され、がん経験者の立場として阿南氏からはがんに関する様々な偏見があること、社会保険労務士の阿部氏はがん罹患により解雇されてしまったことが解雇理由にあたらないのではないか?会社も本人もがん=働けないという先入観を無くして頂きたいと指摘されていました。がんを罹患しても働き続けられる社会であることが重要だと締めくくられました。
パネルディスカッション
▲パネルディスカッションの様子
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