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イベントレポート

2013/12/25
「平成25年度がん検診50%推進全国大会」を開催致しました。

国の「がん対策推進基本計画」の個別目標である「がん検診受診率50%」の目標達成に向け、国・企業・地方自治体・関係団体等が連携・協力して「がん検診の重要性」に関する国民の理解と関心を高めるため、毎年10月は「がん検診受診率50%達成に向けた集中キャンペーン月間」と定められています。

この集中キャンペーン月間の趣旨を一層高めることを目的とし、がんに関する正しい情報の提供をはじめ、がん検診の重要性を啓発するために、平成25年10月26日(土)13時30分より、アクアシティお台場 アトリウム(メディアージュ1F)にて「平成25年度がん検診50%推進全国大会」が開催されました。

当日は、台風上陸によりあいにくの悪天候となったものの、多くの方が集まりました。会場には、ブレイブサークル運営委員会から「大腸がん撲滅キャンペーン」に関するノボリの展示、公益社団法人日本診療放射線技師会からがん検診に関するパネルの展示、がん検診推進のための啓発DVD「いざ、検診!」の上映、部位別の都道府県がん検診受診率マップの展示などが設けられ、来場者は熱心にDVDやパネルをご覧になっていました。また、ステージでは、主催者である厚生労働省の挨拶に続き、「がん検診受診率50%達成に向けた体験談コンテスト」の表彰式、がんに関する講演、ゲストをお招きしてトークショーを開催するなど、さまざまなプログラムを開催しました。

▲「がん検診50%推進全国大会」会場の様子
厚生労働省 田村大臣からの挨拶

ステージイベントに先立ち、田村厚生労働大臣からのメッセージが、椎葉茂樹健康局がん対策・健康増進課長によって紹介されました。大臣からのメッセージは「がん検診受診率50%を目標として、毎年10月を集中月間とし、がん検診を普及するためのさまざまなイベントを行っている。このイベントもその一環であり、このイベントを機会に、国民の皆様にはがんに関する正しい知識とがん検診受診のきっかけにしてほしいと思う」というものでした。

「平成25年度がん検診50%達成に向けた体験談コンテスト」表彰式

主催者の挨拶に続き、厚生労働省が募集した「がん検診受診率50%達成に向けた体験談コンテスト」の表彰式が行われ、全国から寄せられた体験談の最優秀作品の受賞者をお招きしました。
がん検診を受診することを勧めていた母親の助言を聞き入れ、定期的にがん検診を受診していたことで、自身でもがんを早期発見・早期治療することが出来たという受賞者の体験談を司会者が読み上げると、来場者も深く聞き入っており、がん検診の重要性を知る機会となったようです。なお、本最優秀作品と、2作の優秀作品は、本キャンペーンの専用のWebページに掲出しておりますので、是非ご一読ください。

「がん検診啓発」クイズラリー

当日はがんおよびがん検診について知っていただくためのクイズラリーが行われ、参加者の皆様に「がんの原因の第一位は何か」、「日本人ががんになる確率は何%か」、「早期がんには自覚症状があると思うか」の3つのクイズに回答頂きました。回答頂いた方には、ノベルティをお渡ししました。

がんについての講演

これまで長きにわたり幅広くがん対策に関する活動に取組んでこられ、現在がん対策推進企業アクションアドバイザリーボード議長である東京大学医学部附属病院放射線科准教授の中川恵一氏(以下 中川氏)より、がんについてご講演をいただきました。
中川氏は「多くの方、特に男性は、自分はがんにならないと自信をもっているが、日本人の2人に1人、男性にいたっては約6割ががんになる」とがんの現状を伝えられていました。また、「遺伝ががんに及ぼす影響は約5%であり、生活習慣が最も影響を与える」と述べられました。
日本は世界1のがん大国になりつつあると述べられ、その要因として日本人の急速な高齢化を挙げられていました。「がんは一種の老化であり、細胞の設計図であるDNAが老化することががんの発症に大きい影響を与える」、また「あまりにも早い急速な高齢化のためにがん患者増加し、対応が追いついていない」と日本人の急速な高齢化とがん患者増加の関係について説明をされました。
「がんで死なないためには、がんにならないことがもっと重要である。そのためには生活習慣などの予防が重要である」との説明がありました。一方で「がんは老化による影響も大きいため、模範的な生活習慣であってもがんにかかってしまうことがある。運悪くがんが発症してしまっても、がん検診を受診することで早期発見をすることが出来る」とも述べられました。特に「がんは症状が出る段階では既に病状が進行している。場合によっては末期がんになっている」と述べられ、がんの早期発見、ひいてはがん検診受診の有効性が述べられました。
また、「がんは、糖尿病や高血圧などと比較して医療費補助が手厚いことから患者本人の負担は抑えられる。しかし、その一方で、日本では社会への女性進出や定年延長を背景として会社におけるがん患者の数は今後も増えていく。そうなれば健保組合の支出が増加し財政悪化につながる」と述べられ、がん検診による早期発見と早期治療の重要性を述べられていました。そして、ご家族や知人に、小冊子「がん検診のススメ」などを通してがん検診を受診することを勧めるようにと付け加え、情報提供をしめくくりました。

女優の宮崎ますみさんをお招きしたスペシャルトークショー

女優の宮崎ますみさんをお招きして、中川氏とのスペシャルトークショーを開催しました。
宮崎さんは、1983年に芸能界に入り、その後舞台・映画・TVなど幅広く活躍。2005年に乳がんが発覚するも、2年間様々な治療を実践して乳がんを克服されています。2007年11月には厚生労働大臣より「健康大使」 を任命され、乳がん克服後の自身の経験を生かし、講演会活動にも積極的に取り組んでおられます。

トークショー~子宮頸がんについて~

トークショーは、子宮頸がんの話題から始まりました。
宮崎さんが子宮頸がんの発症年齢が若年化していることに言及すると、中川氏は「子宮頸がんは性交渉に伴うウイルス感染が要因で、発症年齢が若年化している」と説明されていました。宮崎さんは「検査にひっかかっても、子宮頸がんにならなかった」と自身の経験を述べると、中川氏は「ウイルス感染しても実際にがんが発症することはまれである。女性の7割が一度はウイルス感染する。ただし、ウイルス感染していない女性は発症しない」と説明をされました。

トークショー~宮崎ますみさんの乳がん体験について~

宮崎さんが乳がんになった経緯を説明されました。「しこりが1.5cm程度のときにがんと診断されたが、その2年前から大豆ほどの大きさのしこりがあることに気付いていた」また、「それまでにがん検診は受けたものの、マンモグラフィーは受けていなかった」と述べました。それを受けて、中川氏は宮崎さんに対して「マンモグラフィーによる検診は重要である。ただし、自分で見つけることが出来るのは乳がんのみなので、乳がんにおいては自己触診も重要である。乳がん以外のがんであれば2年に検診を一度やれば早期発見出来る可能性が高まるが、乳がんにおいては定期的に触診することが重要である」と追加で説明をされていました。

トークショー~がん患者の死生観~

中川氏は今までの経験から「がんにかかった方は使命感も高く、限りある時間を大切にする傾向がある」と述べると、宮崎さんもがんにかかった後の経験を踏まえ、「自分を押さえ込まず、自分が生きていける時間を使って生きたい」と付け加えられていました。また、宮崎氏はがんになったことで自分らしさを見つけたと述べられていました。

トークショー~日本人のがんについて~

中川氏は日本人のがんについて「日本人のがんは従来のウイルス感染型から欧米型へ変化している」と述べられ、「衛生環境が改善し、胃がんは減っている。また、子宮頸がんも減っている。さらに肝炎ウイルスの感染が減り、肝臓がんも減っている」と詳細を説明されました。また、「日本人のがん治療は患者数が多かった胃がんを代表にして構築したため、手術が多かった」と説明され、「欧米では放射線治療と手術による治療を患者自身で選ぶことがスタンダードであるが、日本もがんの欧米化に伴い、自分で治療方針を選ぶことが大事である」と述べられていました。

トークショー~老化とがんについての関係~

中川氏は有名人とアニメのキャラクタを比較してがんと老化について説明をされました。「がんと老化は密接な関係にあり、特に男性においては年齢が高い方のほうががんが発症するリスクが高い」と述べられました。宮崎さんが「なぜ老化するとがんになるのか」と質問を投げられると、中川氏は「老化によって細胞の設計図であるDNAが傷付き、細胞が死ななくなる、すなわちがんになる」と説明がされました。

トークショー~宮崎さんからの一言~

最後に宮崎さんから「がんは早期であればなおる病気であるため、定期的に検診することを習慣化して頂きたいと思う。私自身も早期で発見出来たからこそ、その後の人生をさらに良く生きる気持ちになれたと考えている。ぜひとも検診は忘れずにいってほしい」との言葉でスペシャルトークショーを締められました。

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