• がん対策推進企業アクションとは
  • がんについて
  • がん検診について
  • 就労支援
  • パートナー企業・団体

部位別がん基礎講座

肺がん

※株式会社法研からの情報提供により掲載しております。
以下の掲載については、本事業において内容を保証しているものではありません。
【65〜75歳が好発年齢】肺がんはすべてのがんのなかで死亡者数がもっとも多く、その数は年間6万人以上にのぼります。早い段階で治療を始めれば治すことも可能なので、定期的に検査を受けることが大切です。
【指導】
東京医科大学外科学
第一講座主任教授
呼吸器・甲状腺外科科長
池田 徳彦 先生
進行が早く、転移しやすい
近年肺がんがふえつづけています。しかも、初期にはほとんど自覚症状がなく、進行してから発見される人が半数以上です。肺の内部は気管支が枝分かれして延びび、その先端でガス交換を担う肺胞の表面は毛細血管に覆われています。また、気管支の周囲にはたくさんのリンパ節があります。がん細胞は血液やリンパ液を介して全身に広がるので、こうした肺の構造により肺がんの進行は早く、転移しやすいのです。

一方、医療技術は日々進歩し、早期発見して治療を始めれば、根治も可能になってきました。早ければ早いほどからだへの負担が少ない治療法を選ぶこともできます。

早期発見には、定期的に検査を受けることが必要です。会社勤めの現役世代は、職場で健診を受けることができますが、重要なのはむしろ定年後です。なぜなら、肺がんが発見される人が急増するのは65歳以降で、70歳代前半がピークだからです。とくに、喫煙習慣のある人はハイリスクなので、定期的に下記の検査を組み合わせて受けましょう。また、タバコを吸わない人も受動喫煙のリスクがありますし、タバコとの関係が薄い肺がんもあるので、年に1回はX線検査を受けましょう。

【予防】最大のリスクはやっぱりタバコ キッパリ禁煙を!

肺がんの最大の危険因子はタバコです。愛煙家はもちろん、本人が吸わなくてもほかの人が吸っている煙を吸い込めば、リスクは高まります。肺がんになる危険度を知る目安に、「ブリンクマン指数」があります。

【 ブリンクマン指数=1日の喫煙本数×喫煙年数 】

この指数が600を超えるとハイリスクです。逆に、禁煙の効果もわかっていて、禁煙期間が長くなるほど、肺がんのリスクも下がることがわかっています(右図)。今からでも遅くありません。自分のために、周りの人のために、すぐに禁煙しましょう。
禁煙期間と肺がん罹患のリスク
▲ 禁煙期間と肺がん罹患のリスク

【検査】リスクに応じた検査を定期的に受けよう

肺がんは、がんが発生した部位によって「中心型」と「末梢型」に分けられます。
型によって早期発見に適した検査方法が異なります。
「中心型肺がん」と「末梢型肺がん」
喀痰(かくたん)細胞診
画像検査ではわからない早期の中心型肺がんを発見できます。太い気管支にがんができると痰の中にがん細胞が混じるので、痰をとって顕微鏡で調べるのです。痰の採取方法は、起床後、うがいをして口の中を清潔にした後、大きく咳払いをし、保存液が入った袋(写真)に痰を吐き出します。痰は3日連続で採取します。50歳以上で喫煙習慣がある人、画像検査と併せて受けましょう。
喀痰(かくたん)細胞診
胸部X線検査
もっとも基本的な検査で、胸部にX線を照射して撮影します。がんがあると、その部分が白っぽく映し出されます(写真)。2cm以上の末梢型肺がんであればおおむね発見できますが、がんが骨や太い血管などと重なって映るような場所にある場合などは、画像で認識できないことがあります。
胸部X線検査
胸部CT検査
X線を照射する装置がからだの周囲を回転しながら撮影し、胸部を輪切り状の画像にするもので、がんは白く映ります(写真)。X線検査より精度が高く、小さながんも映るため、人間ドックなどでX線検査の代わりに行われることもあります。アメリカで55~74歳の喫煙者を対象に行われた全国規模の試験(NLST)では、X線検査よりCTによる検査を受けた人のほうが、20%も死亡率を抑えられたことが報告されています。しかし、X線検査より被ばく量が多いなどのリスクもあります。すべての人が受ける検査というよりも、40歳以上で、タバコをよく吸う人にすすめられる検査です。
喀痰(かくたん)細胞診
診断を確定するために行われる検査
基本の検査でがんが疑われた場合は、組織を直接調べる「生検」が行われます。生検のもっとも一般的な方法は気管支鏡検査です。気管支鏡は内視鏡の一種で、直径約5mm。これを、局所麻酔をしてから口または鼻から気管支の奥まで挿入し、内部を観察しながらがんが疑われる部位の組織の一部を採取します。検査は外来で受けられます。採取した組織は、顕微鏡で詳しく調べます。肺がんとわかったらがんの種類を特定し、CTやMRIなどで進行度を調べ、治療方針を決めます。
診断を確定するために行われる検査
1 2
情報提供元:法研
本ページの掲載内容は、2011年時点の情報です。
ページトップ
  • 参加方法・登録申請
  • 代表的な5がん
    • 胃がん
    • 肺がん
    • 大腸がん
    • 子宮頸がん・子宮体がん
    • 乳がん
  • がんの動向
  • 部位別がん基礎講座
  • 部位別がんの統計
  • がん対策スライド
  • 全国3ブロックセミナー
  • がん対策推進企業アクション公式小冊子「働く人ががんを知る本」
  • 令和4年度がん検診50%推進全国大会
  • 令和5年度がん検診50%推進全国大会
  • がん対策推進企業アクション Facebookはじめました
  • がん対策推進企業アクション Facebookはじめました
  • 両立支援の啓発動画の紹介